牛乳石鹸、洗顔石けん「自然ごこち」の育成に向けリニューアル

　牛乳石鹸共進社は2012年9月10日、秋の新商品を複数発売する。

　洗顔石けん「自然ごこち」（2種各80ｇ700円、泡立てネット付）では今秋、「同 茶」に保湿成分のセラミド誘導体とオリーブスクワランを、「同 炭」にひきしめ成分のオトギリソウエキスを新たに配合し、リニューアルする。

　お茶をコンセプトにした洗顔石けんは昨年、小麦アレルギー問題の風評被害に遭い、市場が落ち込んだものの、「同 茶」は既存ユーザーを中心に着実に売上げを伸ばし、2011年度セルフ洗顔石けん市場で売上げトップをキープしたという。

　今年はこれまで「（お茶石けん市場は）下げ止まった感がある」と捉えており、秋のリニューアルでは、「お茶石けんのシェア拡大とともに、『同 炭』をしっかり育成していきたい」（同社）と語る。

　2品のパッケージには「2011年度 洗顔石けん 売上げ№1ブランド」のPOPシールを貼付し、自然ごこちブランドとしてセルフ洗顔石けん市場での地位を築いていく戦略だ。

　新商品では、カウブランド無添加フェイスケアシリーズ（以下、無添加シリーズ）の「無添加メイク落としオイル／ミルク」に詰替用（2種各130mL700円）を新たに加えた。無添加シリーズは2011年も順調に売上げを伸ばし、対2006年比で3倍以上に拡大。中でもクレンジングが売上げに大きく貢献している。

　これまで無添加シリーズでは、安全性の観点から詰替用を展開してこなかったが、このほど安全性をクリアできたことから詰替用を新たに導入。今後は詰替ニーズに応え、ユーザーのロイヤル化を図っていく方針だ。

　キューピーベビーシリーズからは「キューピー しっとり全身ベビーソープ［泡タイプ］」（ポンプ付400mL700円、詰替用350mL500円）を発売し、子どもの肌に対しケア意識の高い母親をターゲットに提案していく。

　入浴剤「お湯物語」ブランドでは、新たに分包タイプ「なめらかミルクバス」シリーズ（3種、1包各50ｇ180円）を発売する。

　3種のミルク成分が溶けた濃厚でやわらかな湯質が、古い角質をやわらげ、湯上がり後はつるんとなめらかな肌触りを実感できる。採用したホットミルク、ハニーミルク、ローズミルクの香りがそれぞれ、リッチなバスタイムを演出する。

　また「贅沢泡とろ」には「シャルドネスパークリングの香り」（1包30ｇ180円）を追加し、シリーズ4品から香りで選べるバブルバスを提案していく。

バイソンはBBクリームなどビューティ訴求の開発が実る

　グループ傘下のバイソンは昨今、化粧品アイテムの開発に注力している。中でも「ベビーピンク ベースメイクシリーズ」から発売している「BBクリーム」（2色各20ｇ940円、SPF35・PA++）が好調に推移している。

　これまで入浴剤「爆汗湯（ばっかんとう）」シリーズに代表されるようなキャラクターを用いた商材が目立っていたが、BBクリーム2色のうち「ナチュラルカラー」は、美容総合クチコミサイト＠cosmeの2012年上半期ベストコスメのBBクリーム部門第2位にランクインするなど、「昨今はビューティ寄りの商材の実績とともに評価も高まってきた」と語る。商品開発の自信につながっているようだ。

　今秋は、1本でリキッドとパウダーの2タイプを使い分けられる「スイートサロン Wブラウンアイライナー」（2種各1200円）を発売する。

　カラーは「01ビターチョコレート」と「02ミルクチョコレート」のブラウン色を採用。ナチュラルなのに目がパッチリとした印象になるように設計されている。

　また、ねばる密着泡が特徴の吸着型、保水型、浸透型の3種のヒアルロン酸を配合する洗顔石けん「ねばるろんさん ベーシック／ブラック クリア」（2種各80ｇ940円）を発売する。密着泡がのび、肌に吸いつき、毛穴にたまった古い角質をからめとる。

　入浴剤ブランド爆汗湯からは新たに「コーラスパークの香り」（40ｇ240円）と「ジンジャエールの香り」（同）の2アイテムを追加する。

　「『ドラッグやGMS、スーパーに強い牛乳石鹸』と『バラエティショップにバイソン』というチャネル戦略がうまくいっている。一部、入浴剤ではカテゴリーのカニバリがあるものの、ターゲット層の棲み分けを意識した商品開発により、大きな影響は生じていない。中長期の展望では、スキンケアを提案している通販事業や、アジア地域を中心とした海外事業を育成し、各チャネルで安定的な基盤を築いていきたい」（同社）

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