国内化粧品市場は、長期的な視点に立てば人口減による市場縮小は避けられない。その際に重要になってくるのが海外展開であり、特に13億人を超える人口を有し、中間所得層がますます豊かになっている中国での成功が鍵を握る。
ただ、潜在性の高い市場であるため、グローバル企業や国内ローカル企業を交えて競争はますます激しさを増しており、単に日本の高品質のみを打ち出すだけでは早期に撤退に追い込まれてしまう。
そこで今回は、「後発組の国内化粧品メーカーが中国市場で成功をつかむためには」をテーマに市場攻略の手がかりを論じていきたい。
中国における化粧品のネット通販は、店舗展開とほぼ同時進行でその進化が遂げられたため、店舗という販路が確立された後にネット通販が登場した日本とはだいぶ様相が異なっており、生活者のネット通販への受け入れ性は日本より高いようだ。
ネットショッピング1回にかける金額も、ここ数年で倍増。買い物にかける利用金額が上昇するにつれ、肌につけたり、口に入れたりする化粧品を購入するなら、アフターケアもしっかりしている信用できるサイトで買いたいというニーズが急激に高まっている。
それに伴い、以前はいつ届くのかわからない、商品が破損していたといったクレームも少なくなかったが、「商品到着後45日までは無条件で返品受け付け」「配達予定を過ぎた場合には賠償」「代引きサービス」「問い合わせに24時間対応」といったサービスを武器に急速に売上げを伸ばすオンラインショッピングサイトも登場しており、そうした状況も次第に改善されつつある。
そうした中、後発組の国内化粧品メーカーは中国市場でどのように戦っていくべきか――。
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