パッケージは製品の“顔”であり、第一印象の形成に多大な影響をもたらす重要な存在だ。このため、化粧品業界ではブランドコンセプトにふさわしいパッケージデザインを取り入れ、その世界観を打ちしている。企画から店頭販促ツールまでトータルでデザインを手がける企業は心強い存在だ。そこで、パッケージデザインで化粧品業界をバックアップするサポーター達を取材した。
化粧品のパッケージは特色(CMYK以外の特別な色)扱いが多く、DICカラーやPANTONE番号を指定するケースが少なくない。それだけパッケージによるイメージ戦略を重視しているのだろう。
パッケージデザインのトレンドはほぼ1~3年の周期で変化していく。よってデザインに多少のアレンジを加えてメンテナンスをしていかなければならない。ただし、短期的なトレンドを意識しすぎるとすぐに流行遅れになるので、注意が必要だ。デザイン時にそれがトレンドであっても、発売する頃には旬が過ぎてしまう可能性もある。
「一昔前はシリーズ導入が中心だったが、今は美容液などを単品で出し、ヒットしたら化粧水を出すという逆の発想が増えた。よって最初にデザインで特長を出し過ぎると、ラインエクステンションがしずらくなるのでシンプルなデザインが目立つようになった」(デザイナー)という。近年はセルフブランドが増えたことから、商品特性をパッケージに沢山記載しなくてはならなくなった。全成分表示もデザイナー泣かせと言えるだろう。
また、ネット通販やクチコミサイトの利用者が増え、モニター画面という限られたスペースの中で商品をいかに魅力的にみせられるのかも、デザイナーの腕のみせどころになった。
パッケージはブランドの世界感を打ち出すとともに、中身を保護する機能も求められる。よって輸送が伴う通販ブランドや傷がつきやすいガラスボトルは内箱を使用することが多い。
パッケージの素材である製紙は、再生紙を使用してリサイクルマークやエコマークをつける動きもある。ただし、需要予測が難しい再生紙は、製紙会社が充分な在庫を確保していない場合もある。「追加生産の際に違う紙を使うわけにはいかないので、安定供給ができない再生紙はあまりおすすめできない」との声もあがった。今後、需要が安定すればこのような懸念が解消されていくだろう。
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この記事は週刊粧業 掲載
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