「美しさの基本は健康な体から」――。美容ドリンクやサプリメントの飲用を提案する化粧品メーカーが口を揃えて話すフレーズだ。
スキンケアとインナービューティー商材の併用がもたらす身体の本質的な健康によって生み出される美しさは、消費者の関心を呼ぶうえで大きな可能性を秘めている。
最近は、「コラーゲン」「ヒアルロン酸」といった成分訴求だけでなく、「美白」や「アンチエイジング」などの機能訴求型のインナービューティー商材が登場し、市場をにぎわせている。今後、化粧品メーカーにとって無視できないテーマとなる「内外美容」では、まず「内側」商材の使用を啓発していくことが必要だ。(記事詳細はこちら)
美容ドリンク市場は年々拡大
最も欲しい効果は「美肌」
総合企画センター大阪の調査によると、「美容ドリンク」のみに特化した市場は、アンチエイジング意識の高まりや、内外美容の浸透などから、ここ数年順調に拡大。2011年度は、前年比6.5%増の1099億円となった。
効果・目的別では、「美肌」が最も市場規模が大きく、コラーゲン配合商品が拡大しているのが主な要因という。以下、「抗疲労」「ダイエット」「整腸」「抗酸化」「リラックス」「血行促進」「骨の健康」と続いている。
しかしながら、美容ドリンクをはじめ、インナービューティ商材を飲用するには、専門知識を持った他者からのアドバイスもいる。美容部員のカウンセリングにより始める事例も多く、メーカー側もスキンケアとの併用を勧めたり、会員制のサークルを設けることで継続利用をサポートするなど、店頭での提案を強化し始めている。
小売りチェーン店においても、美容部員が健康食品の、管理栄養士が化粧品の知識を習得し、スタッフ全員が両カテゴリーの商材を説明し、提案できるようにする動きが始まっている。
化粧品各メーカーは、今後どのようにインナービューティーを位置付けていくのか。今回は、提案を重視するメーカー7社について追跡した。
【インナービューティ戦略・記事掲載企業】
◎資生堂、ワタシプラス限定で「長命草」パウダータイプ発売~商品認知広げWebから店頭へ来店誘致図る
◎カネボウ化粧品、通販ブランド「毎日美活」で美容食品をテスト販売~大手化粧品メーカーとしての信頼感が魅力
◎コーセー、「Predia」でインナービューティ市場に参入~会員制サークル開設し継続顧客育成図る
◎ポーラ、美容理論を体系化し「インナーコスメ」を新展開~エイジングケアをサプリメントからも訴求
◎ハリウッド、メイ・ウシヤマの美容理念に基づき内外美容を訴求~定番の青汁や最高級ローヤルゼリーが人気
◎ファンケル、サプリメント中心にインナービューティケア訴求~「素肌純化」キーメッセージに新客獲得図る
◎オルビス、多機能訴求した「濃密美容」でエイジングケア~今後はオールインワンと独自成分を強化
【PDFダウンロード】「化粧品メーカーのインナービューティ戦略とは」はこちら
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この記事は週刊粧業 掲載
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