毎秋の恒例企画として実施している「訪販化粧品」特集がまとまった。
本紙が毎年2度にわたって総力戦で展開しているのは、化粧品訪販が長い歴史とともに今後の可能性も秘めた重要な販売形態であるとの考えがあるからだ。
成熟社会で絆や人とのつながりを重視する消費者意識が強まる中、この伝統的なスタイルは時代が巡った今、改めて注目されているといえないだろうか。
店舗網の拡充などで
業績拡大のケース多く
訪問販売を主軸とする主要各社の動向を見ていると、店舗型のサロンをはじめとする訪販を補完、あるいは相乗効果を生み出そうという数々の施策が定着化し、業績拡大に結びつける動きが力強さを増してきている印象をもつ。
今上期を増収増益とした最大手のポーラは、「ポーラ ザ ビューティ」が2005年の導入時から積極的な出店を重ね、今年度末に600店を視界に入れるなど、成長の一因として重要な役割を果たしている。
ノエビアも、販売代理店によるレッスン型サロン「ノエビア ビューティスタジオ」が1300店を突破し、「今まで出会えなかった層へのアプローチが可能となっている」(同社)など、着実な成果につなげている。
販売網の拡大では、ここ数年間で営業所を急速に増やしているアイビー化粧品が、今上期で145カ所の営業所を新設。開業支援を手厚くしてサロンの積極展開を試みているシャンソン化粧品も、売上アップの連続記録を24カ月にまで伸ばしている。
創業60周年を迎えるオッペン化粧品も、「サロン展開の推進」(同社)を重要施策の1つに据え、愛用者の拡大を図る構えだ。
さらに、本特集で業績を公表している企業の中では、ヤクルト本社が今期第1四半期における化粧品部門の売上高を前年同期比103.3%とする滑り出しを見せた。
また、フォーデイズは化粧品への参入から7年間で売上規模を5倍超へと拡大させ、その勢いは衰える気配を見せていない。
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この記事は週刊粧業 2013年10月14日号 1ページ 掲載
■特集/訪販化粧品 ◎ポーラ~上期はPBと美白・季節商材が業績牽引、下期は「B.A グランラグゼⅡ」に注力 ◎ノエビア~サロン化の推進で販売力を強化、「ノエビア 505 薬用シリーズ」刷新 ◎日本メナード化粧品~創立55周年に向け営業・教育基盤を充実、幹細胞研究は産学連携でさらなる高みへ ◎オッペン化粧品~対面販売のスタイル貫き60年、今秋はメークで顧客との接点拡大 ◎ナリス化粧品~キレイに...
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