デザイン・企画会社、化粧品業界へ多彩な提案で総合的に支援

週刊粧業 2014年9月22日号 1ページ

2014年9月26日 11:27

週刊粧業化粧品業界動向&化粧品市場動向マーケティング戦略化粧品周辺領域企業

カンタンに言うと

　驚異的なスピードで商品の開発が求められる昨今の化粧品市場において、熾烈な競争から淘汰されないためにも社外の優れた技術やサービスを駆使し、タイムリーな商品開発に乗り出すメーカーは少なくない。

　それは処方開発だけにとどまらず、商品のコンセプトづくりからパッケージデザインなど多岐にわたる。近年は異業種からの新規参入を筆頭に、化粧品卸やOEMメーカーも相次いでオリジナルブランドを展開するなど、市場競争はさらに激しさを見せている。

　こうした背景から、最近では商品開発に欠かせないパートナーとして、「デザイン」「商品企画」などに強みを持つ企業に注目が集まっている。

　デザインに関しては、単にデザイン制作だけを請け負うといったものではなく、「デザイン＋α」の提案が重視されてきているという。

　デザイン制作にあたっては何も化粧品だけに特化するのでなく、さまざまな分野で培ったパッケージデザインのノウハウを活かし、あらゆる業種のトレンドを踏まえた上で時代性に合致したデザインの提案ができることが求められているようだ。

　今特集で取材したアトランスチャーチのように、自社でパッケージデザインを手がけたオリジナルブランドを展開し、リアルな経験と実績に基づいたパッケージデザインの制作だけでなく、自社が持つバイヤーの人脈まで活かしてクライアントとバイヤーをマッチングする企業も存在する。

　このように「デザイン＋α」の付加価値を提案することができれば、デザイン制作企業とのパートナーシップを望む傾向はますます高まってくることが予想される。

　同じように商品企画でも、単に商品コンセプトを立案するのではなく、店頭ＰＯＰづくりや販促プロモーション支援など、企画から売場展開まで一貫してサポートできることが求められてきている。

　セールスプロモーションツールの制作をはじめ、店頭・Ｗｅｂ連動型の統合的マーケティング支援に強みを持つグロリアスでは、デジタルコンテンツを活用した独自システムを通じ、消費者の声を可視化して化粧品・日用品メーカーの商品企画を支援している。商品企画では今後、こうした「デジタルマーケティング」という新たな試みも注目が集まりそうだ。

　今特集では「デザイン」「商品企画」を中心に、多彩な提案でメーカーの化粧品づくりを支援する関連企業9社の取り組みを紹介する。

【記事掲載企業】
◎グロリアス～消費者の声を可視化する独自システム「GLOWSER」で商品企画を支援
◎アトランスチャーチ～オリジナルブランドを持つ強み活かし、デザイン制作から販路開拓まで支援
◎ココティエ～「接客するデザイン」を強みに、店舗全体もトータルプロデュース
◎大谷デザイン研究所～幅広い業界で実績を持つ老舗デザイン会社、自社ブランドのノウハウをパッケージに活用
◎オーガストプランニングワーク～化粧品に特化したデザイン商品企画や販促もサポート
◎シルキースタイル～ＴＶショッピングを中心に商品提案、大使館通じ諸外国のビジネス支援も
◎ベネフィツク～業界35年の実績を活かし、タイアップ企画などで「売る仕組みづくり」を構築
◎デザインフィーチャー～企画やコンセプトをビジュアル化しプロジェクトの社内承認獲得を支援
◎ソフトベンチャー～内省化は末端を見た選択、効率より愛用者と直結へ