化粧品日用品メーカーに宿る独自文化、苦難乗り越え時流に合わせ進化

週刊粧業 2016年7月11日号 54ページ

カンタンに言うと

化粧品日用品メーカーに宿る独自文化、苦難乗り越え時流に合わせ進化
 今後の社会・経済を占う際に、「多様性」は重要なキーワードになる。消費者の価値観が多様化する中、企業や社員の個性を重んじる風土は、ますます広がっていくだろう。

 数ある業界の中でも、化粧品や日用品を扱う企業に自由闊達なイメージを抱く消費者は多いのではないだろうか。

 老舗から新興勢力まで、多彩なプレイヤーが乱立しているのもこの業界の特徴の1つだ。そうした各メーカーに宿る独自の文化や伝統を探ってみた。

ポーラ・オルビスに根付く
個性や感性重視の社風

 大手の一角を担うポーラ・オルビスホールディングスは、傘下に抱える9つのブランドが独自のカラーを発信しており、このマルチ性が成長の源となっている。

 広報担当者によると、ブランドの個性を際立たせるうえでは「社員の個性を育成する」ことを重視しているという。

 では、社員の個性はどのように育てているのか。その1つが、「アート」の力だ。

 同グループは、文化・芸術の支援に携わってきた歴史をもつ。新商品発売の際にアーティストの企画展を実施するなど本業とのコラボレーションも進めており、通常業務とは異なる経験から社員の個性が磨かれるケースが少なくないという。

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