アルビオン、「ALBION AWARD 10年の軌跡展」を開催

粧業日報 2018年1月18日号 5ページ

アルビオン、「ALBION AWARD 10年の軌跡展」を開催
 アルビオンは、2008年にメセナ活動の一環として創設した「~夢と未来をつなぐ~ALBION AWARDS(アルビオンアワード)」の10周年を記念し、1月9~14日まで銀座・藤屋画廊において展示会を開催した。

 同展示会は「ALBION AWARDS~10年の軌跡展」と題し、過去の受賞者36名の中から4名のアーティストの作品約40点を展示。受賞作と現在の作品を同時に展示することで、アーティストの成長と活躍を紹介するスタイルを採用した。



 展示会初日の1月9日には、オープニングイベントが開催され、主催者を代表して挨拶した小林章一社長は、「化粧品には2つの側面がある。容器パッケージのデザインやメークアップの色などは『芸術的センス』が求められ、スキンケアでは『化学的な技術』が要求される。それが化粧品業界の特長であり、見た目やデザインなど感性を磨くことは非常に重要だ。そういった観点から、若き才能あるアーティストの育成・キャリア支援を目的とした『アルビオンアワード』を10年前にスタートさせたが、ここまで継続してきて良かったと感じる。受賞者の方々にはより一層の活躍を期待したい」と述べた。



 2008年度に金賞を受賞した村尾沙織さんは、「アワードの受賞作は初めてのコラージュ作品だったが、未知なる色柄の組み合わせを楽しみながらワクワクして描いたことを今でもとてもよく覚えている。受賞を機にコラージュアーティストとして制作に本腰を入れ、今ではオーダーアートにも力を入れている。作家として活動する第一歩のきっかけを与えてくれたこのアワードに感謝している」と語った。



 2009年に金賞を受賞した小山佳菜子さんは、「受賞後、しばらく描くのをやめてしまった時期があったが、それでもまた描き始めることができたのは、このアワードのことがあったからだ。あのときのことが背中を押してくれ、個展の開催やアートフェスへの参加につながっている。この受賞が、間違いなく私の励み、作家としての支えとなっている」と語った。



 2010年に金賞を受賞したそらみずほさんは、「私は美大を出ていないため、コンペでは王道勝負では勝てないと思い、独創的な作品をという1点に注力していた。金賞を受賞した『桃源』は、美しい現代女性は柔らかく可愛らしいだけでなく、芯の強さも併せ持つことを、切り絵としてコラージュするという変わった手法で表現した。今でも個性のある切り絵を取り入れており、この受賞が現在の作風へとつながる大きな糸口になった」と語った。
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