JTS、ジュエルシルバーに抗ウイルス効果を確認

週刊粧業 2020年11月9日号 16ページ

カンタンに言うと

  • 「COVID₋19」の不活化効果も近日中に結果
JTS、ジュエルシルバーに抗ウイルス効果を確認
 化粧品・医薬部外品原料の開発・販売を行っているJTS(本社=大阪、岩ヶ瀬準社長)はこのほど、安定型銀イオン水「JEWELSILVER(ジュエルシルバー)」に、豚感染性のコロナウイルスに対して効果があることを確認した。

 今後、北里大学にて、新型コロナウイルス(COVID₋19)に対する不活化効果検証を行う。岩ヶ瀬準社長は「COVID₋19においても顕著な結果が得られことを期待している」と話す。

 2019年12月、中国湖北省武漢市を中心に発生した新型コロナウイルス(COVID₋19)は短期間で全世界に広がり、20年10月末現在で、全世界の感染者数は3800万人以上、死者数は約100万人にのぼる。

 日本国内の感染者数も9万人以上、死者数も1000名以上となっている。

 その感染予防・対策として、消毒・除菌関連製品はコロナ感染拡大とともに需要が急拡大し、一時期は品薄状況となった。

 感染拡大が落ち着きを取り戻す中で供給は安定してきたが、その一方で、目的に合った製品の選択や正しい使用方法がわからないといった新たな問題も生じている。

 今後は、そうした生活者不安を解消するため、たしかなウイルス除去効果を持った消毒・除菌関連製品が求められてくる。

 COVID₋19は、エンベロープ(ウイルス表面の脂質性の膜)上にコロナ(王冠)のようなたんぱく質の突起を持っている。

 遺伝情報としてRNAをもつRNAウイルスの一種(一本鎖RNAウイルス)で、粒子の最も外側に「エンベロープ」という脂質からできた二重の膜を持つ。自ら増えることはできないが、粘膜などの細胞に付着して入り込んで増えることができる。また、エンベロープを持つウイルスは変異を起こしやすいという特徴がある。



 JTSは、これまでに「ジュエルシルバー」を用いて、エンベロープを持つ「インフルエンザウイルス」及び持たないノロウイルス代替の「ネコカリシウイルス」の不活化効果試験を行っている。(表上中)

 いずれも良好な試験結果が得られていることから、今回、新型コロナウイルスに近しい豚感染性のコロナウイルス/Porcine epidemic diarrhea virus P₋5V株を用いた不活化効果試験を行った。

 銀イオンの濃度は5ppm濃度で実施した。豚感染性のコロナウイルスに対し、99.9%の減少が見られ、顕著な不活化効果が認められた。(表下)

 対照区のウイルス力価について、試験開始直後から6時間後まで自然減衰がみられ、105.9から105.5TCID50/mLとなった。また、試験区のウイルス力価については、試験開始後6時間で102.5TCID50/mL(99.9%減少)となった。

 今後、北里大学にて「COVID₋19」に対する不活化効果試験を実施する予定だ。

 岩ヶ瀬社長は「これからも新型コロナウイルスとの共存を受け入れていく中で、『ジュエルシルバー(安定型銀イオン水)』で感染拡大の抑え込みに寄与していきたい」と話す。
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