コーセー、気候変動の取り組みでCDPより最高評価を獲得

粧業日報 2021年2月18日号 5ページ

コーセー、気候変動の取り組みでCDPより最高評価を獲得
 コーセーは、国際NGOであるCDPが実施した調査において、原材料の調達、製品の輸送、販売などサプライチェーン全体での温室効果ガス排出量の削減に向けたグループの取り組みと、積極的な情報開示が高く評価され、最高評価である「サプライヤー・エンゲージメント・リーダー・ボード」に初めて選定された。

 なお、2020年12月に発表されたCDP気候変動分野全体の調査でも、同社グループは初めて、最高評価「Aリスト」企業として選定されている。

 CDP「サプライヤー・エンゲージメント」は、CDPが企業・団体に行う気候変動に関する調査のうち、4つの項目(ガバナンス、目標設定、サプライチェーン全体での温室効果ガス排出量の管理、サプライヤーとの協働)に対する回答に基づいて評価が行われる。

 2020年の調査においては、サプライチェーン全体における温室効果ガス排出量をより精緻に把握し、さらなる情報開示を進めた活動について特に評価を受けた。

 この最高評価である「サプライヤー・エンゲージメント・リーダー・ボード」には、2020年の調査において、全世界の企業・団体のうち上位7%・約400社が選定された。

 1991年より「美しい知恵 人へ、地球へ。」をコーポレートメッセージとして発信している同社グループは、2020年4月、中長期ビジョン「VISION2026」において、3つの基盤戦略の1つに「バリューチェーン全体にわたるサステナビリティ戦略の推進」を掲げた。

 これに連動し、グループ全体のサステナビリティに関する取り組みと2030年までの目標をまとめた「コーセー サステナビリティ プラン」を発表。環境・気候変動問題への対応は「事業成長」と「持続可能な社会の実現」の両立を図るために、欠かすことのできない重要な経営課題の1つと位置づけている。

 具体的なアクションとして、同社グループでは、主力スキンケアブランド「雪肌精」にて、使用済みのプラスチック容器を店頭で回収するプログラム「SEKKISEI Earth Beauty Program」を開始するなど、サプライチェーン全体での環境負荷低減に向けて取り組みを行っている。

 今後も、サプライチェーン全体で気候変動の緩和に向けた様々な取り組みを加速させ、グループ全体で温室効果ガスの排出量削減に対して積極的に取り組むとともに、「SBT(Science Based Targets)」の設定や「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)」の提言に沿った情報開示など、国際的な動きにも意欲的に対応していく。
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