物産フードサイエンス、加水分解水添デンプンの化粧品グレード保湿だけでなくテクスチャ付与効果も

週刊粧業 2021年5月17日号 18ページ

物産フードサイエンス、加水分解水添デンプンの化粧品グレード保湿だけでなくテクスチャ付与効果も
 食品、医薬品、化粧品、工業品と幅広い分野に「糖アルコール」を供給している物産フードサイエンスは、食品や医薬品等で培ったノウハウを活かし、今年1月に化粧品向け新製品「アクアオール」の販売を開始した。

 アクアオールは、「#1(ナンバーワン)」「#2(ナンバーツー)」の2つのグレードからなるシリーズで、化粧品表示では「加水分解水添デンプン、水」となる糖アルコールであり、多価アルコールの一種と定義できる素材だ。

 「アクアオールを使いこなしていただくことで、保湿だけでなく、所望のテクスチャを実現することができる。また、『加水分解水添デンプン、水』という原料表記で、グレード変更により特徴あるテクスチャを付与しつつ、処方ノウハウを隠せるのもメリットと考える」(同社)

 「#1」はマルトトリイトールを主成分とした多価アルコールで、テクスチャ付与効果、保湿性に優れたグレードである。

 ヘアケア製品に配合することで、しっとりとまとまりのよい毛髪に仕上がるとともに、毛髪内部の水分保持力を向上させ、ブリーチ処理によるキューティクルの損傷を抑制する。

 「#2」は高分子量の加水分解水添デンプンをより多く含む多価アルコールで、テクスチャ付与効果のほか、接着性や膜感が特長のグレードだ。リーヴオン化粧品に配合することで、特徴的なテクスチャを付与することができるという。

 今年上市したばかりであるが、採用実績も出てきており、顧客の反響も想定以上だ。研究開発と知財戦略も積極的に進めており、今後さらなる拡販活動を進めていく。

 「アクアオールの上市を皮切りに、化粧品分野においても、多くの企業に当社原料を使っていただくことを目指しながら、化粧品分野における『糖』の立ち位置を向上させていきたい」(同社)
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