プラネット、様々な物流課題を解決するロジスティクスEDIを推進

週刊粧業 2021年8月9日号 8ページ

プラネット、様々な物流課題を解決するロジスティクスEDIを推進
 プラネットは、EDIやデータベースで化粧品・日用品業界の企業間取引をサポートしている。

 同社は、メーカー・卸売業間でやり取りされている商取引に必要な情報を業界として標準化し、「基幹EDI」サービスを提供している。

 複数の取引先と効率的なデータ交換が可能となり、受発注担当者の手入力作業などの定型業務の軽減や、伝票レスなどペーパーレスによるコストダウンを実現できるなど、様々な業務の効率化に貢献してきた。

 「基幹EDI」サービスには20種類のデータがあり、そのうちの1つである「請求照合データ」は、メーカーから卸売業に請求明細を伝票単位で通知するもので、月次の照合作業の負担を大幅に軽減させる。

 「販売データ」は、卸売業が小売業等に商品を販売した実績をメーカーに通知するデータで、メーカーのエリアマーケティングにも活用されている。卸売業の在庫を早い段階で把握できるため、生産管理にも役立っているという。

 小売業の店舗や物流センターには同社が標準取引先コードを付番しており、そのコードを利用すれば各社におけるコード変換作業も軽減することができる。

 そのほか、業務効率化を支援する「商品マスタ登録支援」がある。このサービスは卸売業各社の商品マスタシステムへの登録・申請作業の負担を軽減するものだ。

 「化粧品・日用品業界では、春と秋に多くの新商品が発売される。新商品発表の後、その商品が発注されるまでの短期間に、メーカー営業は新商品情報を卸売業指定のファイルを作成してメールで送付したり、卸売業の商品マスタシステムに登録したりしなければならず、提供方法がバラバラで煩雑なうえに手入力によるミスが起きやすくなっている。そのような課題を解決し、さらなる生産性向上を支援するサービスとして開発した」(田上社長)

 物流業界では、ドライバーの長時間労働の改善など物流の課題解決が急務となっている中で、今年2月には「ロジスティクスEDI概要書Ver.2.0」を策定・公表した。

 ロジスティクスEDIは、トラックの待機時間の解消や、積載効率の上昇によるコストの削減、それに伴う便数減少によるCO2の削減など、様々な課題を解決する。

 「業界全体でロジスティクスEDIを進めていこうという機運が高まっている。ドライバーの働き方改革と環境問題の2つを同時に解決できるということで、注目を集めている」(田上社長)

 大手企業だけでなく中小企業も活用できる中立的な仕組みづくりの構築に向けて、本腰を入れて取り組んでいくという。

 「コロナ禍の経験を活かして、今後またこのようなパンデミックが発生した場合にも業務を継続できるような仕組みづくりを推進していくことが不可欠だ。様々な業務にスピード感を持って取り組み、今後も継続的に業界に貢献していくことが当社の使命であると考えている」(田上社長)
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