小林製薬 小林章浩社長、ダイバーシティで「あったらいいな」を生み出す

週刊粧業 2022年1月1日号 23ページ

小林製薬 小林章浩社長、ダイバーシティで「あったらいいな」を生み出す
 当社は「あったらいいなをカタチにする」をコーポレートブランドスローガンに掲げ、ブルーレットやアイボン、熱さまシートなど世の中にないニッチ製品で、新しい生活習慣を作り、新市場を創造してきました。時には、「あったらいいな」は「なくてもいい」ではないかと言われることがありましたが、もし私たちが手がけなければ、そのお困りごとを持つお客様は我慢するしかなかったものです。

 コロナ禍においても変わらず支持してくださる方が大勢いらっしゃることを知り、「あったらいいな」がそのお困りごとをもつ方にとって「なくてはならない」存在になっていることを再認識いたしました。

 このような「あったらいいな」の製品は、社員のアイデアから生まれています。そして、多様なアイデアが出る仕組みとして、社員それぞれの視点・経験を活かす「全社員提案制度」や心理的安全性を高める「さん付け呼称」などの制度があります。この小林流ダイバーシティ経営を着実に実行し、多様な意見を出し合える風土を守ることで、お客様のお困りごとを解決する製品を生み出し続けてまいります。

 また、これからは他社との協業で「あったらいいなをカタチにする」活動にも注力をしていきます。昨年9月に発売した、香りで認知機能をスクリーニングするキット「ニンテスト」は、芳香剤開発で培った技術を活かし、高齢者の認知機能低下という社会課題へアプローチした製品です。健康診断センターへ販売ルートをもつ栄研化学株式会社様と業務提携をすることで、自社だけでは実現できない「あったらいいなをカタチ」にしてまいります。

 本年は、2020-2022年中期経営計画の最終年度です。テーマに「国際ファースト」を掲げ、全社で協力して国際事業を推進する体制へと変わりました。国際事業の柱である北米市場と中国市場においては、OTC医薬品が事業拡大の鍵であると考えています。

 北米は、2020年に子会社化したAlva(アルバ)社とのシナジーを発揮し、新製品開発と既存品の育成を進めていきます。中国では、昨年当社初のスイッチOTCとして承認を取得した液体肩こり治療薬「アンメルツ」の育成に注力をし、OTC医薬品の販売体制を強化していきます。

 今後は、世界各国のお客様のお困りごとを捉え、 「あったらいいな」をお届けしていきます。

 昨年、DX推進委員会を発足し、組織横断型のワーキンググループを結成しました。社内公募で50名以上の意欲ある社員が参加し、中には中国の現地法人や富山・宮城などにある工場のメンバーもリモート参加しています。

 デジタル技術によって新製品開発のプロセスを刷新するなどの取り組みを進め、さらに多くのお困りごとをスピーディに解決していきます。また、社員向けのデジタル教育体制を整備し、全社員のデジタル技術の活用力を高めていきます。
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