キティー、母親から受け継がれる乳酸菌クリスパタス菌配合原料を提案

週刊粧業 2022年3月14日号 11ページ

キティー、母親から受け継がれる乳酸菌クリスパタス菌配合原料を提案
 乳酸菌やビフィズス菌などの機能性食品原料や化粧品向け原料を展開するキティーは、新製品「ラクトコスメ乳酸菌」の提案を開始した。殺菌体の乳酸菌を配合した粉末製品で、オーラルケア効果やスキンケア効果が期待できる。

 キティーは、「ラクトコスメ乳酸菌」を新たに提案する。クリスパタス菌KT-11株の加熱殺菌粉末で、1グラム当たり4000億個以上の乳酸菌を含む。オーラルケア効果や皮膚バリア機能向上効果、ヒアルロン酸産生促進効果などが確認できている。

 乳酸菌というとヨーグルトや漬物など発酵食品のイメージが強いが、同品に配合されているクリスパタス菌は女性の産道に多く存在する珍しい乳酸菌種で、女性を感染症などから守る役割を果たしている。

 赤ちゃんが生まれてくる際に、このクリスパタス菌が産道を介して母親から赤ちゃんに受け継がれることが示唆されており、さらにクリスパタス菌は赤ちゃんをアレルギーなどから守る役割を担っていると考えられている。

 KT-11株を発見した経緯については、同社の研究員がアレルギーを抑制する素材を探していた際に、赤ちゃんの分娩経路によってアレルギーの発症リスクに差があるという知見に着目をしたという。帝王切開で生まれてきた赤ちゃんは自然分娩で生まれてきた赤ちゃんと比べてアレルギーの発症リスクが約1.8倍も高いというデータが得られており、そこから、自然分娩で生まれてくる赤ちゃんは何かアレルギーを抑制する要素を持っているのではないかと考え、健康な乳幼児の腸内細菌を解析した。

 その結果、アレルギーを抑える乳酸菌「ラクトバチルスクリスパタスKT-11株」を発見した。また、KT-11株は信州大学との共同研究によって開発され、学会発表なども行われている。

 同社では、食品として機能性が確認された「クリスパタス菌KT-11株」について、美容を支える化粧品原料としての研究を行い、オーラルケア効果やスキンケア効果を確認した。

 化粧水・乳液・クリームをはじめとしたスキンケア製品や日やけ止めのほか、歯磨き粉などのオーラルケア製品にも採用されている。
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