ポーラ化成工業、 IFSCCで「最優秀賞」を2年連続受賞

2015年9月25日 09時38分

 ポーラ・オルビスグループのポーラ化成工業株式会社(本社:神奈川県横浜市、社長:三浦卓士)は、2015年 9 月 21 日~23 日にスイス・チューリッヒで開催された第 23 回国際化粧品技術者会連盟(以下 IFSCC)中間大会(Conference)の口頭発表部門において「最優秀賞」を受賞しました。

 IFSCC での最優秀賞受賞は、昨年パリで開催された世界大会に続き 2 年連続となります。



 ポーラ化成は過去に、世界大会(IFSCC Congress)において口頭発表部門で 4 度の最優秀賞と 2 度の優秀賞を、ポスター発表部門で最優秀賞を 1 度受賞していますが、世界大会の間の年に開催される中間大会における口頭発表部門での受賞は初めてとなります。

 今回の中間大会には世界 18 カ国余から 19 件の口頭発表及び 222 件のポスター発表がありました。

受賞論文概要

■論文タイトル:『皮下組織内部の線維構造(retinacula cutis)に着目した、新たな“タルミ”のメカニズムの解明』

英文名: Breakthrough in improving the skin sagging with focusing on the subcutaneous tissue structure, retinacula cutis
発表者: ポーラ化成工業(株) 肌科学研究部 坂田 綾、水越 興治、五味 貴優、国際医療福祉大学 三田病院 阿部 克弘、奥田 逸子

■発表内容概要

顔のタルミは、特に中年以上の女性にとって大きな肌悩みのひとつである。今回、タルミの改善に対する効果的なアプローチ方法を導くため、真皮より深い場所にある皮下組織下部の皮膚支持帯(RC)と呼ばれる線維状の網目構造に新たに着目し、皮膚のタルミとの関連性について世界で初めて検討した。
健常日本人女性(20 代と 50 代)を対象に、核磁気共鳴イメージング(MRI)を用いて非侵襲的に※顔面の断層像を取得し、画像解析によりRC の密度を算出した。そして、タルミスコア、皮膚深部弾力性の 2 つの指標を用いてタルミ度合を評価し、RC 密度との関係を解析した。
の結果、RC の網目構造が疎になることで皮膚深部の弾力性が低下し、タルミが引き起こされると推察した。以上のことから、MRI により非侵襲的に RC構造を観察する手法が新たなタルミ評価法として有用であることが導かれ、さらに RC の網目構造をより密にすることがタルミの改善につながるものと考えられる。

※生体を傷つけずに

IFSCC について

IFSCC は世界で最も権威ある化粧品に関する学会で、世界 47 ヶ国が加盟しています。2 年ごとに世界大会(Congress)が行われ、世界大会の間の年には中間大会(Conference)が開催されています。今回開催された中間大会は、特に若手の教育育成及び規模の小さな会員国からの参加を促すことを目的としています。

ポーラ化成工業による IFSCC 世界大会受賞歴

2014年 パリ大会 最優秀賞(口頭発表基礎部門)
2012年 ヨハネスブルク大会 最優秀賞(ポスター発表部門)
2008年 バルセロナ大会 最優秀賞(口頭発表基礎部門)
1998年 カンヌ大会 最優秀賞
1996年 シドニー大会 優秀賞
1994年 ベネチア大会 最優秀賞
1986年 バルセロナ大会 優秀賞

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