日本の化粧品OEMメーカーは、高い技術力と品質管理で国内外から高く評価されています。
まずは日本の化粧品OEMメーカーの成功例を6社紹介します。続いて、具体的な7つの化粧品OEM成功例についても解説していきます。
TOA株式会社は、1912年創業の国内最大手の化粧品OEMメーカーです。同社は高品質な製品を提供することで知られ、多くの有名ブランドとの取引を行っています。特に、技術開発に力を入れており、独自成分や製造技術を開発することで、他社との差別化を図っています。この戦略により、TOA株式会社は国内外で高い評価を受け、多くのブランドからの信頼を獲得しています。
ホシケミカルズは、独自の研究開発力を活かして、革新的な化粧品を開発しています。特に、スキンケア製品においては、新しい成分や技術を積極的に取り入れることで、他社製品と差別化を図っています。例えば、独自のナノ技術を用いた高浸透美容液や、特許取得の保湿成分を配合したクリームなどが高い評価を受けています。少量多品種生産から大量生産まで対応できるため、多様な顧客要求に応えることが可能です。これにより、スタートアップから大手ブランドまで、幅広い顧客層を獲得しています。
天真堂は、独自の技術を駆使して高品質な化粧品を開発しています。特に、肌に優しい成分を使用し、効果実感の高い製品を提供することで、多くの顧客から高い評価を得ています。例えば、天然由来成分を配合したスキンケア製品を多く手がけており、その高い品質が信頼を築く要因となっています。また、優れた研究開発チームを持ち、新成分や新技術の開発に積極的に取り組んでいます。さらに、スタートアップから大手企業まで、幅広い顧客層に対応することが可能です。特定顧客層に向けた独自処方やパッケージデザインを提供することで、顧客満足度を高めています。
エア・ウォーター・リアライズ株式会社は、環境に優しい製品の開発を推進しています。自然由来成分を使用し、環境負荷を最小限に抑える製品を提供することで、多くのクライアントから支持を得ています。また、高度な技術力と徹底した品質管理が同社の大きな強みです。最新技術を駆使し、高品質な製品を提供することで、多くのクライアントから信頼を得ています。特に、皮膚科学に基づく成分開発や、効果実感の高いスキンケア製品の処方において高い評価を得ています。
フェイスラボ株式会社は、独自の研究開発力を駆使して高品質な製品を提供しています。同社の研究開発チームは、最新の皮膚科学とバイオテクノロジーを取り入れた成分開発を行っており、エイジングケア製品や美白製品が市場で高い評価を受けています。また、クライアントのブランドイメージやコンセプトに合わせたカスタマイズ製品を提供しています。多様なニーズに応じた製品を迅速に開発することが得意です。さらに、ISO認証取得工場での厳格な生産管理により常に高品質な製品を提供しつつ、製品の安全性・効果を保証するために様々な試験を実施しています。
フィディカ株式会社は、本舗メーカーとしての経験値を最大限に発揮し、相談から開発、生産まで一貫サポート体制が充実しています。マスカラOEMのスペシャリストとして長年の製造実績のもと、クライアントの要望に的確に応え、時流を捉えた最先端の提案を行っています。特に提案力に定評があり、国内・海外の薬事に関する情報も提供しています。色味やテクスチャーの微妙な差異などを、長年の経験・実績によりカタチにすることも得意です。多くの実績に基づき蓄積したあらゆる情報を活用し、リクエストに応える新処方を提案しています。
ここからは、具体的な7つの化粧品OEM成功例を詳しく解説していきます。
【CASE1】異業種からの新規参入、企業資産(顧客や企業イメージ)を活かした化粧品開発
【顧客の要望】クライアントの食品企業A社は、自社商品を販売する通販サイトやカタログ販売の販路をすでに持っていた。その会員メンバーに響くような新たなオリジナル化粧品を開発したいとの依頼だった。健康食品も既に販売しており、内外美容訴求のリクエストも寄せられていた。
【解決提案】A社は当初、自社の食品(食材)をオリジナル原料化したスキンケアラインを希望していたが、予算やリリースまでのスケジュールの関係上、PR成分を選んですぐにオリジナル化できる化粧品ODMプロジェクトのアイテムから選定して提案した。ホシケミカルズのプロジェクト品は、あらかじめ市場での優位性や商品コンセプト・ストーリー付け、ポイントとなる美容成分の選定、場合によってはエビデンスの取得も含めた上で開発している。プロダクト開発のリソースを最低限にすることで、A社に対して会員向け販促の新たな切り口を練ったり、Web・カタログなど作成等に集中できる環境を提供した。
また、原料商社でもあるホシケミカルズではPR成分の選択肢を幅広く提案。健康食品を扱う企業カラーや顧客属性を活かした(既存品とリンクする)成分を選定して、既存品との組み合わせで内外美容訴求を実現した。製品は、ブランドスイッチをしやすく、ヘアケア・スキンケアともに単品でも使える既存の通販顧客でも取り入れやすいであろうマルチオイルを提案し採用に至った。
【CASE2】競合と差別化したクッションファンデーションの開発
【CASE3】クロスセルしやすい化粧品をストック処方とオリジナル処方でステップ開発
【顧客の要望】クライアント企業C社は、既にECサイトと店舗で健康食品を販売しており、クロスセルのために化粧品の開発を希望していた。独自性を持たせたいのでオリジナル処方の薬用化粧品がよいが、年内に売上を計上したいため、できるだけ早く販売を開始したいと考えていた。
【解決提案】オリジナル処方での薬用化粧品開発は1年以上時間を要するため、まずはストック処方「SVシリーズ」から、商品イメージに近いストック処方を選んでもらい容器等の資材納入後60日で商品化した。ストック処方での販売と同時進行で、オリジナル処方の開発・申請を進め、認可を得られたタイミングでリニューアル発売するプランも提案した。
【CASE4】海外向け化粧品シリーズをOEM開発、成功の鍵となる販路確立も支援
【顧客の要望】クライアント企業D社は、海外での展開を念頭に化粧品ブランドを立ち上げたいと考えていた。広告代理事業を展開しているため、国内ECの集客などはノウハウがあるものの、店舗販売や海外展開については全く知識がないのでトータルで支援してほしいとの依頼だった。
【解決提案】海外での化粧品事業展開は、現地のマーケット調査、販売が可能な処方の知識、販売に必要な申請、店販であれば卸ルート開拓のためのコネクション等々、販売戦略にも数多くの課題がある。展開を希望する地域に特性に合わせた化粧品だけではなく、国内外・リアル店舗・EC問わず、販路まで合わせて提案し、わずか60日で商品化に至った。
【CASE5】ブランドポリシーにフィットする医薬部外品処方探しに困っている
【顧客の要望】クライアント企業E社は、医薬部外品美容液の発売予定が決まっており、すぐ発売できる承認済みの処方を探していた。ブランドの方針から禁止成分がいくつもあり、条件に適合する処方が見つからず、発売時期も迫っていた。
【解決提案】クライアント企業E社が発売したい医薬部外品美容液は、使用目的・使用用途・目指すテクスチャー・禁止成分などがすでに細かく決まっていたので、これらの条件に合致する処方を承認済み医薬部外品処方から複数提案した。医薬部外品処方のバリエーションの中に顧客の求める条件とぴったりと合致するものがあり、すぐに採用となった。製品販売時期が迫っていたため、医薬部外品処方のストックがあることや、素早い対応に感謝の声が寄せられた。
【CASE6】効果実感のあるスキンケアクリームを開発して欲しい
【顧客の要望】クライアント企業F社は部分ケア用のクリームの発売を予定していたが、他社に依頼して開発した処方が社内モニターテストを通らず、改良にもとん挫していた。そこで効果実感のあるクリームを開発できる開発力のあるOEMを探していた。
【解決提案】社内モニターテストを通過するため、F社が要望するテクスチャーと、効果が実感できる処方の実現という2点を意識して開発に取り組んだ。F社の要望に応えるべく、綿密に開発部門と打ち合わせを重ね、数ある既存処方の中から1処方を選択、さらに要望される効果を実感できる成分を選択・配合し、クリームを開発した。結果、F社の企画会議、社内モニターテストも問題なく通り、「効果がすぐに実感できる」という評価も得られた。
【CASE7】新規顧客獲得が期待できるファンデーションをエステサロンからリクエストされる
【顧客からの要望】クライアント企業G社は、OLを中心に若い世代に人気のエステサロンで、フィディカはそこで販売されるパウダーファンデーションの製造を4~5年前より行っていた。今回、G社の方で、「より化粧品の販売に力を入れていこう」「新規顧客を獲得していこう」という方針となり、既存製品のリニューアルとして準備していた新処方を提案した。G社からは「しっとり感を高めたい」「密着性を上げ、化粧くずれの改善を目指したい」という要望が寄せられたが、とても難しい課題だった。
【解決提案】皮脂による化粧くずれを防ぐため、パウダーの表面処理等を研究し、従来品よりもくずれにくい処方を開発した。もう1つリクエストされていたのが「パラベンフリー化」だった。スキンケア製品ではすでに「パラベンフリー化」が導入されていたが、ベースメイク製品にも取り入れたいとのことだった。敏感肌の人にも使ってもらえるよう、処方開発の初期段階から十分な実験検証を行った。開発者とも何度も議論を繰り返し、リニューアルの新処方にたどりつくことができた。出来上がった製品は、エンドユーザーからとても高い支持を得ているとのことで、現在は新色を開発中だという。
ブランドの方向性がある程度固まっていないと、OEMメーカーは本気で向き合ってくれません。そこが固まった段階でOEMメーカーに依頼するようにしましょう。
このコラムをご覧になっている方の中には、OEMメーカー探しにお困りの方も少なくないと思います。1つだけアドバイスをさせてください。OEM各社のホームページを訪問してもいいことしか書いていないので注意してください。
自社あるいは1社だけを持ち上げすぎているコンテンツは疑ってかかった方が得策です。最初のボタンを掛け違えてしまうと、取り返しのつかない事態に陥ってしまいます。
複数のOEMを紹介するコンテンツから選ぶことをおすすめします。
最後に、特徴が際立った信頼できるOEMメーカーを6社紹介します。「おすすめはこちら」をご参照ください。
国内最大手OEM/ODMメーカー。基礎化粧品からメイクアップ化粧品まで、ほとんど全ての化粧品を生産することができるのはもちろん、化粧品事業への新規参入やすぐに新製品を市場に展開したいと考えておられる等、あらゆるクライアントニーズにお応えする最も頼もしいパートナー企業であることを心掛けています。
化粧品ビジネスに欠かせない「プラスアルファの付加価値」を提案しています。効果実感の高い処方に、商品のストーリー作り、世界観を演出するための容器デザイン設計、販路に応じたPOP・チラシ制作まで請け負っております。国内4工場体制で安心のサポート体制を構築しております。
化粧品OEM事業を軸に、クライアント企業の事業を戦略から商品開発、コールセンターや物流に至るまでトータルサポートしております。原料や処方の開発にも取り組んでおり、独自経皮吸収システム『TEN-DDS』(特許申請済)を使った商品も提供しております。
エアゾール製品、一般充填品、化粧品を主な柱とする総合OEM/ODMメーカーとして、あらゆる産業に製品を供給しています。最大の特長は、その網羅性。大きく人体用品、家庭用品、塗料、工業・自動車用品といった4つのカテゴリすべての分野で事業を展開しているのは、この業界で他にない強みです。
「内外美容」をテーマに、スキンケアやリップクリーム等の化粧品・医薬部外品と、サプリメント等健康食品の、企画・開発・製造をワンストップで叶えます。また越境EC「天猫」出展サービス、タイ工場製造におけるハラル製品を提供しています。
全国のデパート・バラエティショップ・ドラッグストアで自社ブランドを数多く持つ化粧品本舗グループ会社のOEMメーカーです。特にマスカラ、ファンデーション、低刺激スキンケアには定評があり、豊富な実績に基づき幅広く提案させて頂きます。
紙面を探す
紙面を探す
レポートを探す
無料でダウンロード
カタログを探す
無料で見る
週刊/毎週月曜日発行
化粧品、日用品、医薬品、美容業、装粧品、エステティック等を中心とした生産・流通産業界の総合専門情報紙。
季刊/年4回
化粧品、日用品、アクセサリーなどの業界別の市場動向をはじめ、戦略、流通、経営、マーケティングを扱う情報専門誌。
週刊/毎週月曜日発行
化粧品、トイレタリー、石鹸、歯磨、日用品に関する情報の速報版。業界のエグゼクティブ必読の情報紙。
週刊/毎週月曜日発行
昭和33年に創刊された、わが国初の訪問販売化粧品業界の専門情報紙。