2022年 化粧品業界の振り返りと化粧品出荷統計の各月の推移について

こちらのコーナーでは、2022年の化粧品業界の振り返りと化粧品出荷統計の各月の推移についてまとめています。


2022年の化粧品業界の主な出来事

【週刊粧業】2022年 化粧品日用品業界10大ニュース

1位「コロナ禍3年目で化粧品出荷額は回復傾向に」

2位「日用品企業で円安・原料高の影響が深刻化」

3位「SDGs・ESGを軸に環境対応が多方面で進展」

4位「行動制限の緩和でメーク需要が復活」

5位「化粧品各社、AI・デジタルサービスを拡充」

6位「異業種・異分野とのオープンイノベーションが加速」

7位「プラスチック削減へ企業連携が進む」

8位「EC・D2C市場の成長でOEM各社の業績は回復へ」

9位「コスメモール型ECサイトがコロナ禍で躍進」

10位「SNSで話題のアジアンコスメが台頭」


2022年の化粧品業界の振り返り

2022年の化粧品業界は、コロナ禍からの回復過程にありながらも、さまざまな変化と挑戦を経験した一年でした。2022年の化粧品業界を振り返り、主なトピックを紹介します。

1. コロナ禍からの回復とニューノーマルへの適応

コロナ禍によって打撃を受けた化粧品業界は、2022年に入り少しずつ回復基調に入りました。特に、マスク着用が緩和されたことで、リップやファンデーションといったカラーコスメの需要が徐々に復活しました。

2. EC市場の拡大とオムニチャネル戦略

コロナ禍による消費行動の変化から、2022年も引き続きECが強い成長を見せました。多くの化粧品ブランドがオンライン販売を強化し、直接消費者に製品を届けるD2C(ダイレクト・トゥ・コンシューマー)モデルが拡大しました。また、実店舗とオンラインを連携させたオムニチャネル戦略も進展し、店舗での体験とオンラインでの利便性を組み合わせたサービスが求められました。

3. サステナビリティとクリーンビューティーの定着

2022年は、環境や健康に配慮した「クリーンビューティー」や「サステナブルビューティー」が定着し、これらの要素を重視した製品開発が進みました。リサイクル可能なパッケージ、再生可能エネルギーの利用、動物実験の廃止など、環境や社会的責任を意識した取り組みが化粧品ブランドの間で広がりました。この動きは消費者からも支持を受け、ブランド価値の向上に寄与しました。

4. スキンケア市場の成長

2022年も引き続きスキンケア市場が堅調に成長しました。特に、コロナ禍でのマスク着用による「マスクネ」(マスクによる肌荒れ)対策としてのスキンケア製品の需要が高まり、敏感肌向け製品や保湿製品が注目されました。さらに、エイジングケアや美白といった機能性の高い製品が、幅広い年齢層からの支持を得ました。

5. メンズ美容の拡大

2022年も引き続きメンズ美容市場が成長を見せました。男性向けのスキンケアやメイクアップ製品が増加し、美容意識の高い男性層をターゲットにした製品が多く登場しました。特に、若年層の男性を中心に、メンズコスメの利用が一般化し、SNSでのシェアやインフルエンサーの影響力が拡大しました。

6. 日本ブランドのグローバル展開強化

日本の化粧品ブランドは国内市場の成長が鈍化する中で、海外市場への展開を加速させました。特に、アジア市場での需要が引き続き強く、現地の消費者に合わせた商品開発やマーケティング戦略が成功を収めました。加えて、北米やヨーロッパ市場でも日本製品の高品質が評価され、プレミアムブランドの認知度が向上しました。

まとめ

2022年の化粧品業界は、コロナ禍からの回復とともに、新しい消費行動や価値観に対応しながら進化を遂げました。サステナビリティやクリーンビューティーといった持続可能性への意識が高まり、スキンケアやメンズ美容市場が成長する一方で、ECの拡大やオムニチャネル戦略が今後のビジネスの鍵となりました。国際的なプレゼンスを高めつつ、国内外での成長機会を模索する姿勢が見られました。

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【週刊粧業】2022年 化粧品日用品業界10大ニュース

1位「コロナ禍3年目で化粧品出荷額は回復傾向に」 2位「日用品企業で円安・原料高の影響が深刻化」 3位「SDGs・ESGを軸に環境対応が多方面で進展」 4位「行動制限の緩和でメーク需要が復活」 5位「化粧品各社、AI・デジタルサービスを拡充」 6位「異業種・異分野とのオープンイノベーションが加速」 7位「プラスチック削減へ企業連携が進む」 8位「EC・D2C市場の成長でOEM各社の業績は回復へ」 9位「コスメモール型ECサイトがコロナ禍で躍進」 10位「SNSで話題のアジアンコスメが台頭」

【週刊粧業】証券アナリスト佐藤和佳子氏に聞く、2022年下期の化粧品業界展望

2022年もコロナ禍の状況が続いているが、国内化粧品市場は徐々に回復基調を見せている。経済産業省が発表している化粧品出荷統計では今年3月が前年同月比10・3%増、4月も9・9%増で推移した。昨年は4月から緊急事態宣言の期間に入り、その反動でプラス成長が続くと見られる。足元では訪日外国人の受け入れがスタートし、インバウンド需要の再拡大への期待感も高まってきている。化粧品・日用品業界を調査・分析する三菱UFJモルガン・スタンレー証券・インベストメントリサーチ部の佐藤和佳子シニアアナリストに、22年上期の振り返りと下期の展望を聞いた。

【週刊粧業】2022年4月化粧品・家庭用洗浄剤出荷統計

経済産業省が発表した生産動態統計によると、2022年4月の化粧品出荷額は前年同月比9・9%増の1232億3500万円となった。2022年4月の家庭用洗浄剤出荷額は前年同月比3・0%増の575億4600万円となった。

【週刊粧業】2022年5月化粧品・家庭用洗剤出荷統計

経済産業省が発表した生産動態統計によると、2022年5月の化粧品出荷額は前年同月比10・5%増の1057億9900万円となった。前年までのマイナス基調から脱却しており、直近3カ月(3月=10・3%増、4月=9・9%増)は10%前後の高い伸び率を記録している。

【週刊粧業】2022年6月化粧品・家庭用洗剤出荷統計

経済産業省が発表した生産動態統計によると、2022年6月の化粧品出荷額は前年同月比9.2%増の1178億3100万円となり、4カ月連続(3月=10.3%増、4月=9.9%増、5月=10.5%増)で10%前後のプラス成長となった。これにより、1~6月累計は7.5%増の6735億8900万円となり、プラスで前半を折り返した。

【週刊粧業】2022年7月化粧品・家庭用洗浄剤出荷統計

経済産業省が発表した生産動態統計によると、2022年7月の化粧品出荷額は前年同月比7.9%減の1122億5800万円となった。20年7月は15.8%減、21年7月は4.1%減だったので3年連続して7月はマイナス推移となっている。

【週刊粧業】2022年8月化粧品・家庭用洗浄剤出荷統計

経済産業省が発表した生産動態統計によると、2022年8月の化粧品出荷額は前年同月比2.3%減の1138億800万円となった。20年8月は15.2%減、21年8月は8.4%減だったので3年連続して8月はマイナス推移となっている。

【週刊粧業】2022年9月化粧品・家庭用洗浄剤出荷統計

経済産業省が発表した生産動態統計によると、2022年9月の化粧品出荷額は前年同期比5.9%減の1135億1100万円で、3カ月連続でマイナスとなった。20年9月は22.7%減、21年9月は9.0%減だったので、9月としては3年連続でマイナス推移となっている。

【週刊粧業】2022年10月化粧品・家庭用洗浄剤出荷統計

経済産業省が発表した生産動態統計によると、2022年10月の化粧品出荷額は前年同月比1.1%減の1153億6600万円で、4カ月連続のマイナスとなった。21年10月は11.6%減、20年10月は10.2%減だったので、10月としては3年連続でマイナス推移となっている。

【週刊粧業】2022年11月化粧品・家庭用洗浄剤出荷統計

経済産業省が発表した生産動態統計によると、2022年11月の化粧品出荷額は前年同月比3.3%減の1203億1800万円で、5カ月連続のマイナスとなった。19年11月は1.5%減、21年10月は10.9%減、22年11月は3.3%減だったので、11月としては4年連続でマイナス推移となっている。

【週刊粧業】2022年12月化粧品・家庭用洗浄剤出荷統計

経済産業省が発表した生産動態統計によると、2022年12月の化粧品出荷額は前年同月比2.4%減の1232億5800万円となり、6カ月連続でマイナスとなった。

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