コーセー、アウトオブブランド「アウェイク」「ジル」の出店戦略柔軟化で成長図る

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コーセー、アウトオブブランド「アウェイク」「ジル」の出店戦略柔軟化で成長図る

 コーセーは2010年度より、百貨店を軸に展開してきた2つのアウトオブブランド「アウェイク」「ジルスチュアート」のさらなる成長を図るべく、より柔軟な出店戦略を打ち出している。

 「アウェイク」(百貨店11、2010年4月末現在)では、「百貨店のみの展開では、お客様からの要望に十分応えきれなくなってきた」(川崎晶子戦略ブランド事業部AWAKE事業課長)ことから、今年度より出店戦略を柔軟化し、8大都市では百貨店、それ以外の百貨店での進出が難しい地域においては、化粧品専門店への導入を進めることで、商品購入の場を広げていく。具体的には、百貨店と化粧品専門店を合わせて「今後3年で店舗数を倍増させたい」(川崎氏)と語る。

 5月26日には、その出店第1弾として、首都圏有数の化粧品専門店「THECOSMOSららぽーと店」(千葉・船橋市)への出店を果たした。

 同店の店長を務め、ザ・コスモス(本社=新潟)の経営者でもある小島英資氏は、導入から約1ヶ月間の販売状況について、「千葉での購入機会を得て、他店で購入されていた方が来店している。新規のお客様については単価がそれほど高くないものの、週末を中心に堅調に推移している」と説明する。また同氏は、「可能な限り、新規顧客を育成していきたいと思っており、店前のベストロケーションに配置した。制度化粧品と呼ばれる商品群ではほとんど他店との差別化が難しい中、コアブランドとして大きなポテンシャルを持っている。コンセプトもしっかりしており、スキンケアでメイン商品もあることから推奨しやすい」と、ブランド育成に極めて前向きな姿勢を強調している。

 一方、「ジルスチュアート」(百貨店28店、専門店17店、2010年4月末現在)は、他の百貨店ブランドの低迷をよそに、09年度は20%の増収を果たすなど好調を維持し続けている。しかし、唯一の懸念材料は、主販路としている百貨店で集客力が弱まり、それがきっかけとなって新客獲得が図りづらくなることだという。

 これまで、大都市では百貨店、地方都市では化粧品専門店と棲み分けを図ってきたが、新宿ルミネなど駅ビルにも出店し始めており、「ジルスチュアートの客層とマッチしている業態であることを考慮した上で、より柔軟な考え方で出店を進めている」(三上貴子ジルスチュアートブランドマネージャー)という。

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