ライオンはこのほど、首都圏に住む女性3世代に向けて「女性のコミュニケーション実態とニオイの意識」(対象=21~47歳の女性600人、期間=2010年12月10~11日)についてWeb調査を行い、コミュニケーションとニオイ意識の関係性について世代別に調べたところ、若い世代ほど同性・異性とのコミュニケーション距離が近く、ニオイ不安意識が強いことが明らかになった。
今回の調査は、明確な世代差を把握することを目的に、「ゆとり教育(21~25歳)」「就職氷河期(32~36歳)」「バブル期(43~47歳)」のキーワードに属する3世代(各200名)に分けて実施した。
3世代の女性のコミュニケーション実態では、「同性の友人と近づける距離」がゆとり教育世代は「平均36㎝」で、他の2世代(ともに平均42㎝)よりもコミュニケーション距離が近く、また「恋人・配偶者と近づける距離」が平均35㎝であるため、異性・同性ともにほぼ同じ距離で接していることがゆとり教育世代の特徴として浮き彫りになった。
そこで同社は、他の2世代の特徴や価値観の違いなどと比較しながら、ゆとり教育世代にあたる「イマドキ女子」にフォーカスし、調査を進めるとともに「イマドキ女子のニオイ意識」について考察した。
人と近距離でコミュニケーションを図る際、イマドキ女子の4割が、自分の体臭を「非常に気にする」(16%)、「かなり気にする」(24%)と答えた。また、汗や身体のニオイを対処しないと「異性から嫌われそうで不安」(32%)、「同性から嫌われそうで不安」(31%)と、3割以上の女性が同性・異性問わずにコミュニケーションを図る時にニオイ不安の意識を持つことが確認された。
自分のニオイが気になるシーンにおいて、特に距離が近いときの対象が「同性の友人」(65%)、「恋人・パートナー」(62%)、「気になる異性」(61%)の時に不安が高く、イマドキ女子の6割以上が、性別に関係なくニオイ不安の意識が高いことがわかった。
一方、自分のニオイを対処することで得られる気持ちを聞いてみると、約半数が「女性としての自分に自信が持てる」(49%)と答えたため、「ニオイ不安の解消」と「女子力アップ」との相関性が示されたという。
また、世代別調査では、自分で「汗のニオイ対策をしないといけない」と思っていた時期に関する共通項が確認された。意識の高さに違いはあるものの、ニオイ不安のピークは2回あり、「高校1~3年生の思春期」と「社会人1~2年目」に不安意識が高くなることがわかった。
その理由については、「身だしなみ・エチケット」(42%)よりも「(自分の体臭を)周囲の人に気づかれたくないから」(76%)という意識が強いことも明らかになった。
同社では今回の調査結果を、制汗デオドラント「Ban」のナノイオン消臭シリーズの開発に応用。ニオイ不安意識が他の世代よりも高いイマドキ女子を含めた20~30代女性をコアターゲットに据え、デオドラント市場の活性化を図る。
この記事は粧業日報 掲載
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