「聖天薬局」は1939年、大阪市福島区にある福島聖天通商店街で開業し、今年で創業75周年を迎える。
当時から「街の小さな薬屋さん」として地域の人々に愛されている薬局が、通販事業だけで年間約3億円を売り上げている。
10年ほど前から電話、FAXなどでも通販を展開しており、最近始めたばかりというECサイトのつくりは非常に単純で、聖天薬局のホームページから注文画面に移るだけで簡単に商品を購入できる。
現在は自社PB商品として化粧品、サプリメント、雑貨を取り扱う。現在、通販と店舗の売上構成比は8対2へと拡大し、全国に顧客がいる。
「街の小さな薬屋さん」のお客との向き合い方や通販への取り組みについて、三代目の北村綾子専務取締役通販事業部長に話を伺った。
大手との差別化策に相談を強化
「美と健康」追求し化粧品と出合う
「聖天薬局」では自社PB化粧品として「素肌に還る なちゅRe:」シリーズを扱っている。PB商品では他に、ノンシリコンヘアケアや美容サプリメント、「糸の神様」と呼ばれる職人が編んだ健康靴下なども販売する。
昭和期に、品揃えの充実化によって量販形式のドラッグストアになった。しかし、大手ドラッグストアチェーンが頭角を現し、安売り競争を始めると個人経営の薬局では立ち行かなくなり、同店も他店と同様、岐路に立たされた。
「大手チェーン店との差別化のために、地域密着型の当店にしかできない『相談』を強化し、お客様にとって身近な存在になれるようにした」
相談強化への転換は、近隣に病院がなく処方箋による収益が得られないことも影響した。「美」と「健康」を強く意識し始めたのもこの頃だ。
20年程前までは、同店でも一部の制度品メーカーの化粧品を取り扱っていた。薬局ながら女性客が多いため、お客から「キレイになりたい」と相談されることも多く、北村氏の母であり、店を切り盛りしている北村幸子氏が「10年後も健やかでいられる『美』」の追求を始め、出合ったのが「なちゅRe:」シリーズの前身となる「顔を洗う水」という。
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この記事は週刊粧業 2013年8月5日号 5ページ 掲載
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