ガデリウス、乳化理論の解明でラボ機から製造実機へのスケールアップが容易に

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ガデリウス、乳化理論の解明でラボ機から製造実機へのスケールアップが容易に

 ガデリウス(本社=東京)は、化粧品業界においてバクミックス社(ドイツ)が製造する真空分散乳化装置とノルデン社(スウェーデン)のチューブ充填機の導入提案に注力してきた結果、充填機「NM-2003」の実績が高まっている。

 「NM-2003」をはじめとするノルデン社の機器は安定性が高く、設計のバランスにも優れているため、導入後すぐに運転が可能だ。高速ラインでは1分間に80本の充填を行う点も強みとしている。

 近年、「高速」や「自動化」をキーワードにした製造機器が求められるようになっており、生産の効率化が重視され、特に、高効率なロボットによる充填供給システムにも注目が集まっているという。同時に、同社が認知を促してきた自動洗浄についても理解が進み、最近は自動洗浄への関心も高まってきている。

 「化粧品業界では手洗いによる洗浄が多いが、食品や医薬品の製造現場では洗浄力が格段に高い自動洗浄が一般的だ。長年にわたり化粧品業界にも自動洗浄を啓発してきた成果が表れ始めている」(永田紀章生産機械事業部マシナリーセールス)

 今年初めに、これまではっきりとは解明されてこなかった乳化理論について、大学の研究機関とバクミックス社が共同研究を行い、そのプロセスを科学的・機械工学的な側面から解明することに成功した。従来は「経験と勘」だった製造工程が論理化されたことで、製造機器の入れ替えやラボ機から製造実機へのスケールアップの際に起こる誤差を抑えることができるようになったという。

 「ようやく乳化理論が明らかになったので、今後は研究・開発室への提案にも活かしたい」(永田氏)

 同社では、今年2月にテクニカルセンターを横浜に移転している。床面の一部区画をウレタン製にし、室内の空調をクリーンルームで使用されているフィルターを取り付けたことで、よりクリーンな空間が実現したという。さらに、排水設備も整備し、自動運転が可能なラボ機を導入したため、発注前に乳化機のCIP(自動洗浄)の確認が行えるようになったことも大きな特徴だ。

 「化粧品や医薬品に適合した施設になり、サービスの提供がしやすくなった」(永田氏)

 今後、化粧品業界においても製造管理の基準であるGMPが厳格化されることは間違いないと予測され、設備や工場環境にも品質の高さが求められる。同社では、GMP基準にも十分に対応できるノウハウがあり、工場の規格に合わせた製造ラインの導入を強化していきたいとしている。

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