矢野経済研究所が2015年4月に発表した「理美容市場に関する調査結果2015」によると、2014年度の理美容市場規模は、前年度比1.5%の2兆1758億円とやや減少した。このうち、理容市場が前年度比1.9%減の6473億円、美容市場が1.3%減の1兆5285億円となっている。
美容市場では、来店サイクルの長期化や割引クーポンの導入増加などにより単価が下がり、微減で推移した。また、2014年4月から実施された消費税増税よる顧客の消費マインドの低下も、その一因と考えられている。
美容師1人当たりの生産額の低さも課題となっており、今後は、店販品の推奨やトータルビューティサロンの打ち出しなど、顧客単価アップを図り、スタッフ1人当たりの生産性を高める施策が望まれている。(記事全文はこちら)
年間利用回数は依然として減少
他メニューの提案強化が課題
全国理美容製造者協会(NBBA)が発表した「2014年度サロンユーザー調査」(全国の15~69歳までの女性、n数=5500、インターネット調査)によると、最近1年間のヘアサロン平均利用回数は5.6回で、50代で6.0回、60代が最も高く6.8回となった。しかし、時系列で見ると50代以上の層でダウン傾向となっており、2006年と比較すると1回以上ダウンしている。
最近行った店での利用メニューについては、「カット」(93.9%)に次いで「ヘアカラー」(40.0%)、「トリートメント(有料)」(17.4%)、「ウェーブパーマ」(12.1%)、「ストレートパーマ/縮毛矯正」(4.5%)、「ヘッドスパ(有料)」(6.7%)と続く。サロンでのヘアカラーの利用者における平均利用回数は年間4.6回とあまり変化はなく、50代も前年同様約5回と高水準を維持した。60代が最も高く約6回となった。
近年、単価アップのためトータルビューティを打ち出すサロンも増えている中、ヘッドスパ(有料)の年間平均利用率は15.2%、メークは2.1%、ネールは2.1%、エステは1.5%と低く、サロンの売上げの一助になっているとは言い難い。
平均利用総額は、7118円とダウン傾向は続き、数年内に7000円台を切ることが予測される。10代が6218円と昨年から280円アップし、60代も6461円と2013年から82円アップしたが、7000円台を維持している他の年代層と比べて低い水準で推移している。また、7275円の20代では平均400円ダウンしており、顧客単価の下落が深刻化していることが明らかになった。
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この記事は週刊粧業 2015年5月11日号 掲載
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