前回、儲かる定期商品を企画・開発する際には
月使用客単価の設定が重要であることをお伝えいたしました。
※前回の記事を読んでいない方はこちらから。
「儲かるために一番大事なのは、○○単価」
前回の記事では
商品A:オールインワンジェル 4,500円(約1.5ヶ月分)
が月使用単価が3,000円のために、実は設計時点で収益的にキビしいということ、
さらに致命的な失敗をしていることをお伝えしました。
それでは、今回はその致命的な失敗について説明させてもらいます。
致命的な失敗とは、ずばり定期サイクル設計です。
今回は1ヶ月に1回1個の商品をお届け、または2ヵ月に1回1個の商品をお届けする、
継続的な定期サービスを元に説明していきます。
まず、この商品をお届けする期間を定期サイクルといい、
1ヶ月に1回1個お届けすることを【サイクル1】
2ヵ月に1回1個お届けすることを【サイクル2】
と呼びます。
この定期サイクルは2つの重要なKPIに影響してきます。
1つ目は平均定期サイクル(=月平均稼働率)です。
※サイクル1の顧客構成比が50%、サイクル2も50%の場合、
平均サイクルは1.5になり、月平均稼働率は75%になります。
※サイクル1の顧客構成比が20%、サイクル2が80%の場合、
平均サイクルは1.8になり、月平均稼働率は60%になります。
別記事の事業計画相談室①でお伝えしておりますが
この稼働率(=回転率)は売上に直結しているため、サイクルの構成比が売上に直接影響を及ぼします。
商品Aでは使用期間を1.5ヶ月に設定しています。
このように設定すると、お客様がサイクル1とサイクル2を選択できる場合に
「1ヶ月じゃ使い切れないから・・・」とサイクル2を選択する割合が多くなります。
そうするともともと定期の月平均稼働率を75%で組み込んでいたのに、
実際は60%になってしまうことになります。
つまり、事業効率が 60%/75%=80% になり、
売上の達成度も80%になるということです。
2つ目は定期継続率です。
例えば、サイクル1で申し込んだ方は、
「必然的に商品を使いきれない状態で次の商品が届くこと」になってしまいます。
この時のお客様の心理としては
「必要のない商品が届いた」、「無駄なお金を使っているのではないか」と
一種の脅迫観念に近い状態にまで及んでしまいます。
こうなってしまったお客様は、定期を“解約”してしまうでしょう。
反対に、サイクル2で申し込んだ方は
「次の商品が届けられる前に商品がなくなってしまうか」
「今の商品の使う量を少なくして調整するか」のどちらかになります。
こういった場合に、「使い切る前に送ってください」と積極的な行動をしてくれる人はほとんどおらず、
使用量の調整を行っている方も適量を使用していないため”効果実感”を十分に感じられていない可能性があります。
つまり、サイクル2で申し込んだ方も定期を“解約”し、別の商品を購入する結果となってしまうでしょう。
これらが継続率が想定より低くなる理由となっております。
このように回転率の達成度が80%、継続率の達成度が80%の場合、
定期売上としての達成度は64%になってしまいます。
このような状況を防ぐための対策はもちろんあります!
対策は非常にシンプルで1ヶ月もしくは2ヵ月ちょうどで使い切れる量に設定すること。
お客様に商品を適量、そして、効果的に使ってもらうことで満足度を高め、
商品がなくなりそうな時に、欲しい商品が定期的に発送されてくる。
このような状況を生み出すことが非常に重要です。
では、次回の儲かる定期商品③では商品容量の設定方法をお伝えいたします。
次回もお楽しみに!
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