一般社団法人セレンディピティ、化粧品専門店共通の悩み解決の受け皿へ

週刊粧業 2016年10月24日号 4ページ

カンタンに言うと

一般社団法人セレンディピティ、化粧品専門店共通の悩み解決の受け皿へ
 「化粧品専門店の社会的地位向上」を目的に昨年9月、一般社団法人セレンディピティ(以下、セレンディピティ)が設立されて1年が経つ。

 セレンディピティは、愛知県を中心に化粧品専門店「パルファン」を運営するくわこや代表の野村和弘氏(写真左)と、化粧品店舗検索ポータルサイト「キレイエ」を運営するフォースタンダード取締役・最高執行責任者の安倉秀人氏(写真右)が共同代表となり「経営支援」「店舗支援」「事業仲介」の3つの支援事業に取り組んでいる。

 今回は、共同代表の2人に初年度活動を振り返ってもらい、2年目以降の取り組みについて話を聞いた。

公益性の高い事業を目指して初年度スタート
店舗支援で実績

 ――設立から1年が経ちましたが、改めて設立経緯とこの1年の活動を振り返っていただけますか。

 野村 株式会社にしなかったことからも理解してもらえると思いますが、セレンディピティは営利目的の法人ではありません。

 誤解されやすいのですが、公益性の高い事業を目指して立ち上げました。その設立意図への理解を、深めていく必要があると感じました。

 この1年間の実績としては「店舗リニューアル支援」が1件ありました。約半年前から兵庫県のある専門店のリニューアル支援という形でサポートを開始しました。

 お店は11月にリニューアルを予定していますが、リニューアル後の1カ月間までを契約期間とし、支援サポートを終えます。

 店舗支援では、例えば、売上げは悪くないのに、メーカー上位店に入れるほどではないため、メーカーから十分なサポートが得られていない。しかし、お店を経営していく意志は強く持っている。そのような店は少なくないと思います。

 また、お店の経営者はお金のことだけでなく、スタッフ教育、店づくりなど色々なことを考え、自身の経営観のようなものを持っていますが、それについて、誰かに話したり、相談したりできる相手を探してみると意外と少ない。

 今回の案件もそのような内容でした。したがって、リニューアル支援とは言いましたが、コーチングのような支援と言えるかもしれません。

 以上のような取り組みを話すと、やはり誤解されてしまうのですが、セレンディピティはコンサルティング会社になるつもりは全くありません。また、M&Aを行う会社でもない。

 しかしながら、一方で、化粧品販売のコンサルタントができる人がいないのが実状です。

 デベロッパーが紹介してくれるコンサルタントの多くは、アパレル系に強い方々です。

 シーズン毎に新商品が入り、売れ残りをセールするアパレルと、既存商品が店内の大部分を占める化粧品では、販売方法が全く異なります。

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