KCMK 竹内社長、総合力・専門性・生産性の向上へ

週刊粧業 2018年1月1日号 6ページ

カンタンに言うと

  • トイレタリー市場や化粧品市場の動向についてはいかがでしょうか。
  • 最近の環境変化についてどのように分析されていますか。
  • 1月1日より新体制での運営をスタートさせます。その狙いについて教えてください。
  • eコマースの伸長やスモールマスへの対応に伴い、SKUが増える傾向にあります。今後の物流のあるべき姿についてはどのようにお考えですか。
  • 2017年は事業の好不調が鮮明になったことが大きな課題でした。この問題に販社としてどう対処していきますか。
  • 2018年度の経営方針について教えてください。
KCMK 竹内社長、総合力・専門性・生産性の向上へ
 花王グループは、2018年1月1日付で、美容カウンセリング専門会社の設立を含めた、コンシューマープロダクツ事業にかかる国内販売会社の再編を実施した。

 グループの総合力、専門性、生産性の向上を目指し、「花王・カネボウ化粧品の販売会社一体化」「美容カウンセリング専門会社の設立」「マーチャンダイジング機能の集約」の3つを軸に新体制での運営をスタートさせた。

 竹内俊昭社長にこれまでの活動の成果と課題、今後の経営方針についてインタビューした。

17年の化粧品市場は100%
トイレタリー市場は99%で推移

 ――トイレタリー市場や化粧品市場の動向についてはいかがでしょうか。

 竹内 昨年1~11月までの累計(インテージ、SRI)でトイレタリー市場は金額が99.2%、数量が98.1%となっています。ここ数年は順調に推移していましたが、少し流れが変わってきたように感じます。

 比較的好調なのは、付加価値のある新製品が投入されているカテゴリーで、全身洗浄料やハンドソープ、柔軟剤、ボディケア、軽失禁などが非常に好調です。一方、少し苦戦したのが、インバスやヘアコスメ、重質洗剤、生理用品、ベビー用紙おむつといったカテゴリーでした。

 ベビー用紙おむつについては、日本の消費者が購入しやすい市場環境を実現すべく、越境ECへの進出に加え、国内シェアを回復させるためのマーケティング施策を講じた結果、1~11月の市場が前年同期比88%で推移する中、4月以降は2ケタ成長を続けるなど、一昨年ほどではありませんが、順調に推移しています。

 制汗防臭剤も好調でした。市場が前年割れとなる中、当社は前年を大きく上回る推移を示しています。「ビオレ」から2月に発売した「薬用デオドラントZ」が、女性用・男性用とも計画を上回る実績を記録しました。特に、男性用は、清潔意識の高まりをうまく捉え、目標を大幅に上回り、全体を牽引しました。

 乾燥性敏感肌を考えたスキンケアの「キュレル」も2ケタ伸長を遂げています。9月に発売した「エイジングケアシリーズ」(医薬部外品)が非常に好調に推移したほか、ドラッグストアにおける定番コーナー化が進み、導入店舗数が前年比1.3倍に拡大しています。

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