化粧品容器メーカー・商社、供給体制整備と独自戦略の両立へ

週刊粧業 2018年3月26日号 1ページ

化粧品容器メーカー・商社、供給体制整備と独自戦略の両立へ
 生活者ニーズの多様化とともに、ファブレス企業の参入が増え、小ロット化が進んできた化粧品業界では、インバウンドの取り込みやアウトバウンドの展開を背景に、日本製コスメの増産体制を強化する動きが活発になっている。

 日本製コスメの需要拡大にともない、容器の注文ロットも増加傾向がみられる。

 こうした中、容器メーカー・商社の多くは、業績が好調に推移しているものの、供給体制の整備が喫緊の課題となっている。

供給体制を整備し受け皿拡大へ
ハード・ソフト両面で積極投資

 受注ロットの拡大にともない、印刷・塗装、成形・加工を行う工場は、既存の設備では生産が追いつかず、納品が遅れ気味だ。

 店頭で欠品が生じるなど化粧品の流通体制に影響を及ぼしかねない。しかしながら、限られた生産設備に加え、人手不足の影響により、構造的に受け皿を広げられない問題を抱えている。

 そこで、容器各社は、供給体制の整備を目的に様々な投資策を講じている。

 中でも、2016年に2つの印刷工場の事業を継承して印刷事業部を新設した宮本や、新工場の竣工を控える本州印刷のように、自社での内製化推進や、生産能力の拡大に向けた投資は今後も広がっていくと思われる。

 特集内でも触れているように、宮本はすでにフル稼働状態にある2工場のうち、1工場については、早くも生産規模拡大に向けて工場移転を計画していることを明かしている。

 本州印刷では、グループの連携強化に向け、大阪本社から程近い場所で新工場が稼働する。

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