クロバーコスメイク、定期採用と職種制導入で持続成長へ

週刊粧業 2018年9月3日号 9ページ

クロバーコスメイク、定期採用と職種制導入で持続成長へ
 メークアップ化粧品専門の受託メーカーであるクロバーコスメイク(本社=大阪市住吉区、立岡泰昭社長)は、インバウンド・アウトバウンドの恩恵を受けた取引先からの受注が増え、各品目とも万遍なく売上を拡大させたことで、前期(2017年12月期)の売上高は過去最高を更新した。

 増えゆく受注に対しては、協力会社との緊密な連携に加え、2016年1月に新設した柏原南館のフル活用により、納期に遅滞なく対応できているという。

 「ここ数年の業績好調を語るうえで柏原南館の存在は欠かせない。柏原南館の新設を機に、開発スタッフを充実させることができ、案件の成約率が高まった。また、柏原本館と連携し、より効率的に製造ラインを構築したことで、製造能力が高まり、増加する受注にもしっかり対応できている」(立岡社長)

 持続的な成長を実現する要となる人材の確保に向けては、3年前より新入社員の定期採用を実施。業務や職種を巡回して幅広い知識と視野を身につける「ジョブローテーション」を計画的に進め、常に余力を生み出す仕組みに取り組んでいる。また、成長・学習意識の高い社員の能力向上を後押しすべく、キャリアアップのロードマップを示す職種制(技能職・専門職・総合職)を導入。新しいことに挑戦し、社員が主体的に仕事に取り組めるような体制を整えた。

 「さらなる成長を図っていくには、品質保証・処方開発・製造の3つの融合が欠かせないことから、将来的な生産技術関連の部署新設も念頭にジョブローテーションを進めている」(立岡社長)

 今期(18年12月期)は、柏原本館にバルク製造ラインを新設し、8月より稼動を開始した。これにより、口紅バルクの生産能力は現状の約1.5倍まで高まるという。

 来期は、さらなる生産性向上・生産能力強化に向け、ファンデーション関連の製造機器の入れ替えを進めていく。

 「将来的には、東京オフィスを拡大移転し、常駐化を図っていく。また、関東・九州における認知度向上の一環として展示会への出展も今後進めていきたい」(立岡社長)
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