プチプラコスメ特集、コスパ重視の消費スタイルが定着

週刊粧業 2018年11月26日号 1ページ

プチプラコスメ特集、コスパ重視の消費スタイルが定着
 値頃感のある価格帯でコストパフォーマンスが高いコスメが「プチプラコスメ」として注目されはじめたのは、大手メーカーから1000円以下のスキンケアブランドが発売された2010~11年にかけてだ。

 2008年のリーマンショックによる世界的な経済不況が日本の消費にも影響し、消費者ニーズに応える形で市場に定着した。

 それ以前から存在していた安価なコスメとの違いは、価格は安いが、機能的、あるいは情緒的な価値も感じられ、「安価だけど良品質」であることがSNS・クチコミにより消費者の間で理解が深まったことだろう。

 その後、ニーズの多様化とともに、低価格帯ブランドは、肌質・肌悩み別や高機能タイプ、1本で完結するオールインワンタイプなどシリーズを拡げ、今やドラッグストアを中心としたセルフ化粧品売場の主役となっている。

期待を大きく上回る価値を
多機能やデザインなどで創出

 化粧品市場調査を行っているTPCマーケティングリサーチ(以下、TPC社)の松本竜馬氏は、リーマンショック以降、「日本でも消費者の購買行動が変化していった」と述べ、「ネット通販を中心にユーザーのクチコミを重視して購入する傾向が強まっている。価格以上の買得感や満足感が得られる『コスパ』を重視し、賢くキレイになれる購買スタイルを身につけている」と話す。

 そのコスパの良いコスメを牽引しているのが、「オールインワン」や「マルチパーパス」を打ち出している多機能型のコスメだ。

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