小林製薬、できてしまったメラニンを分解する新シミ対策を発見

粧業日報 2019年10月31日号 5ページ

小林製薬、できてしまったメラニンを分解する新シミ対策を発見
 小林製薬はこのほど、表皮中のメラニン集合体(メラノソーム)を分解する新しいシミ対策素材を発見した。

 今回の発見は、メラニンの生成を抑制するだけでなく、「できてしまったシミ」へのより効果的なアプローチの可能性を示唆する。その研究成果については2019年9月30~10月2日にイタリア・ミラノで開催された「第25回国際化粧品技術者会連盟中間大会(IFSCC Conference)2019」にて発表した。

 紫外線を浴びると、表皮細胞から様々な情報伝達物質が出され、メラニン生成の命令となり、シミの原因になることがわかっている。メラニン生成の命令を受け取った色素細胞(メラノサイト)はメラニンを作り、メラニン集合体(メラノソーム)として表皮細胞に渡し、渡されたメラノソームが分解や排出されずに表皮内に蓄積することでシミとなって現れる。

 そのため、1箇所を阻害するだけではシミを完全に抑制できない。つまり、メラニンの生成経路が複雑であるため、メラニン産生を抑えることのみによるシミの抑制は困難だった。

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