インテージ、キャッシュレス決済実態を捉えるデータサービスを提供

週刊粧業 2020年5月25日号

インテージ、キャッシュレス決済実態を捉えるデータサービスを提供
 インテージは、日用消費財の決済実態を捉えるデータサービス「SCI Payment」のデータ提供を5月18日より開始する。

 「SCI Payment」は、インテージが保有するSCI(全国消費者パネル調査)の一部モニターに対して日々の買い物の内容(購入場所・購入した商品・価格)と併せて決済手段を聴取することで、キャッシュレス決済の利用実態を捉えている。

 これにより、決済市場における競合状況の把握やキャンペーン効果の確認、各決済サービスのユーザー像理解などを通し、次の打ち手の検討に活用できるようになる。

 2019年10月の消費税率引き上げに伴い、キャッシュレス・ポイント還元事業が実施され、事業に並行して、クレジットカード、電子マネー、コード(スマホ)決済など、決済事業者の取り組みも活発化している。

 キャッシュレス決済の利用率は向上し、生活者の決済環境は大きく変わりつつある。同社では、この変化に対応したマーケティング活動・評価のためのデータとして「SCI Payment」を開発した。

 生活者の決済サービス選択行動など、決済事業者や流通各社が独自に保有しているデータだけでは捕捉できなかった生活者の利用実態やキャッシュレス市場全体を俯瞰した上で、戦略・施策を策定することが可能になる。

(1)生活者の日常の買い物、1回1回における決済手段を捉えたデータ

 日常の買い物の度に決済手段を収集しているため、どの決済手段が誰に・いつ・どこで使われているのかがわかる。決済事業者にとっては、競合はどこか、加盟店を開拓すべきエリアや店舗はどこか、といった戦略を練る際の材料となる。また時系列でデータを追うことができるため、施策実施前後の効果検証が可能だ。

(2)生活者の人となりをとらえる豊富なデータとの連携が可能

 生活者のニーズ・趣向が多様化する現在において、「なぜ、その行動をとったか」「なぜ、その判断をしたか」といったインサイトに近づくためには特定の業界・業種に特化したデータだけでは十分ではない。「SCI Payment」と各種データを組み合わせ、決済サービス毎のユーザー価値観やキャンペーン反応者の主な情報接触媒体などを捉えることで、生活者の決済行動の背景にある「なぜ」に迫ることができる。

(3)追跡調査で、決済サービスユーザーのインサイトをさらに深掘り

 調査協力者へのアンケート調査を行うことで、決済行動と意識や実態を紐づけて分析し、事業判断や仮説検証につなげる。
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