化粧品メーカー、脳科学的アプローチで美容の可能性を拡大

週刊粧業 2020年4月13日号 1ページ

化粧品メーカー、脳科学的アプローチで美容の可能性を拡大
 化粧品の新たな研究領域として、感触や香り、デザインなど五感に働きかける「感性」に関する研究が注目を集めている。

 素材・処方開発といった化粧品の機能的価値を訴求する従来型の研究に、情緒的な価値(感性価値)の知見を製品開発に組み合わせることで、化粧品の可能性を広げようという試みだ。

 今回は、感性研究の知見を製品開発やマーケティングに活かした各社の取り組みを紹介する。

繊細な感触などを日本の強みに
生活者の感性を鍛える業界へ昇華

 日本の化粧品市場は、成分の機能性訴求による付加価値化により成長拡大してきた印象が強いが、ビューティサイエンティストの岡部美代治氏(ビューティサイエンスの庭・代表)は「日本の化粧品メーカーの強みは、品質の高さとともに感触へのこだわりだった」と1970年代から大手メーカーで研究、商品開発・マーケティングを担当してきた時代を振り返りながら、話を続けた。

 「日本の化粧品市場が、香り文化が醸成された欧米のラグジュアリーブランドと調和しながら成長拡大してきたことも、日本企業が感触へのこだわりを強くしたとも感じている。そして、近年は使った時の心地よさなど感性を豊かにする化粧品研究は、脳科学研究とともに進展している」

 よく知られているところで、高級化粧品を使い続けていると女性は自分に自信がつく。

 「それは、肌に期待できる成分効果の高さといった理屈ではない価値の部分である。ブランドストーリーやパッケージデザイン、価格など総合的な価値から、商品を購入し所有することによるトキメキ、実際に使った時の心地よさといった感動や共感の感性がくすぐられ、生まれた価値である」

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