【業界競争に打ち勝つためのIT活用のすすめ(第2回)】物流委託(3PL)のメリット

週刊粧業 2020年3月30日号 5ページ

【業界競争に打ち勝つためのIT活用のすすめ(第2回)】物流委託(3PL)のメリット
 化粧品・日用品業界は、多種多様な商品や季節に応じた新製品の発売、ロット管理によるトレーサビリティの必要性等があり、他の業界に比べても在庫管理の難易度が高いと言えるでしょう。

 これらの背景もあり、昨今では物流を外部委託する企業も増えており、システム自体も倉庫会社のWMS(倉庫管理システム)と連携する案件が非常に増えています。

 通常、ERPシステムには入出荷や棚卸などの在庫管理機能は搭載されていますが、在庫管理を自社で完結させず、第三者である倉庫会社に委託することで、営業活動に専念できるメリットがあります。

 また、在庫数の把握が容易かつ正確になることで、適正在庫を保ち、機会損失や過剰在庫を防げます。

 もちろん、自社倉庫でハンディターミナルなどを利用したピッキング・棚卸を行い、正確に在庫管理できている企業もありますが、それには新たなシステムの導入と、現場への徹底した教育が必要であり、一筋縄ではいきません。

 その点、物流委託(3PL)は在庫管理のプロに任せることで、昨今求められる厳しい管理体制を実現できます。

 一方で、業務の委託範囲を吟味し、サービスの質を落とさないよう委託先と密に情報共有し合うことなど、注意も必要です。自社の規模や業務課題に合わせて、検討してみてください。

 次回は、近年注目されているBtoBのECシステムによる受発注業務効率化のお話です。

・風間翔平(株式会社アイル ITプランナー)
アイル開発の販売・在庫管理システム「アラジンオフィス」、企業間の受発注取引専用ECシステム「アラジンEC」などを提供。化粧品・日用品業界特有の業務に精通し、企業の潜在課題に適したシステム提案に定評。前年度の新規受注件数は社内トップ。年間30社以上の業務改善の相談に応じている。
アイル問い合わせ:0120-356-932/webmarketing@ill.co.jp
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