ロート製薬、グリーンの香りに精神的な疲労や不安の軽減効果を確認

訪販ジャーナル 2020年8月10日号 4ページ

ロート製薬、グリーンの香りに精神的な疲労や不安の軽減効果を確認
 ロート製薬が運営をする「BÉLAIR LAB(ベレアラボ)」は、いわきスポーツクラブと共同で、福島県いわき市をホームタウンとする日本フットボールリーグ「いわきFC」所属の選手に対して公式戦中に香りを活用し、精神的な疲労の軽減や回復が見られるかを検証する取り組みを2019年6月16日の公式戦より行ってきた。

 この結果、サッカー選手のパフォーマンス向上のための心理的なサポートにグリーンの香り(Restful Green)が効果的であることがわかった。

 いわきFCは、「日本のフィジカルスタンダードを変える」を掲げ、最新の技術・知見・データ分析を積極的に取り入れながらフィジカル面の強化を行い、世界の第一線で活躍できる選手・チームを育成する一方で、「試合の前日に眠れない」などのメンタル的な残課題があり、精神的な疲労のサポート手段を見つけることが必須だった。

 スポーツの世界ではメンタルコンディショニングが重要視されている中で、両者の想いが一致したことで「香り」という新しい手段により「精神的な疲労の軽減や回復をサポート」をテーマとした検証を行うこととなった。

 検証では、いわきFC所属の選手に試合前後と試合の合間にグリーンの香り(Restful Green)を嗅いでもらい、試合前・試合後にはPOMSをベースとした気分に対する20の質問をヴィジュアルアナログスケールで回答してもらった。

 さらに20の質問は「①ポジティブさ」「②精神的タフネス」「③集中力」「④勝気」「⑤精神的ネガティブ(緊張感・不安感)」「⑥身体的ネガティブ(疲労感)」の6項目に分類し集計・分析を行った。

 なお今回は2019年6月から10月にかけてホームグラウンドで行われた公式戦8試合にて、香りあり4試合、香りなし4試合を設定し、試合に出場する全ての選手対象に行った。延べ人数で香りあり56名、香りなし62名、合計118名のデータを分析している。

 検証の結果、グリーンの香り(Restful Green)により試合前、試合後の精神的ネガティブ(緊張感・不安感)は軽減されることがわかった。

 実際に、「緊張している」「不安だ」「あれこれ心配だ」「焦っている」という精神的にネガティブな要素は、試合前・試合後ともに香りを使用した試合では香りを使用しなかった試合と比べて有意に減少した。

 また、試合前に感じる「ぐったりする」「疲れている」「体が重い」という身体的にネガティブな要素は、試合前において香りを使用した試合では香りを使用しなかった試合と比べて有意に減少した。

 以上のことから、精神的ネガティブの軽減は、緊張感や、不安、焦りを和らげ、身体的ネガティブの軽減は試合前の疲労感や、体の重さなどを改善しているため、グリーンの香り(Restful Green)を試合の前後、試合の合間に取り入れることは、サッカー選手のパフォーマンス向上のための心理サポートとして効果的であることがわかった。

 今回の検証からサッカー選手のパフォーマンス向上のための心理的サポートにグリーンの香り(Restful Green)が効果的であることが確認されたため、2020年度シーズンにおいても選手への香りを用いたサポートを実施するとともに、いわきFCパーク内にも香りを用いることで、選手だけでなくサポーターにも、香りの新たな可能性を体感してもらえるように取り組んでいく。
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