ツバキスタイル、業界に先駆けて環境対策容器を提案

週刊粧業 2020年10月19日号 26ページ

カンタンに言うと

  • 品質・価格・バリエーションに注目
  • 環境対策樹脂の使用量は業界トップ従来の石油由来樹脂と同価格で提案
  • いち早く環境配慮の取り組みを開始環境に優しい選択でSDGsを実践
ツバキスタイル、業界に先駆けて環境対策容器を提案
 化粧品・トイレタリー容器メーカーのツバキスタイルは、業界に先駆けて環境対策容器の提案と、SDGs(持続可能な開発目標)の推進に力を入れてきた。

 近年、国内でも環境意識が急速に高まる中、同社が展開する環境対策容器は品質の高さや価格、バリエーションといった面から注目を集めており、売上を牽引している。

環境対策樹脂の使用量は業界トップ
従来の石油由来樹脂と同価格で提案

 海洋プラスチックごみやCO2排出による地球温暖化への影響など、多くの世界的な社会問題を引き起こしていることから、使用を見直す動きが広がっている石油由来樹脂。海外をはじめ、最近は国内でもレジ袋の有料化など、環境配慮への意識が急速に高まっている。

 ツバキスタイルは、業界に先駆けて「環境対策容器」の提案に力を入れてきた。再生PET樹脂やバイオマス樹脂などの環境対策樹脂の使用量は業界トップを誇る。

 「環境対策容器」は品質の高さに加え、価格や豊富なバリエーションも特長だ。再生PET容器・バイオマス容器ともに、従来の石油由来樹脂容器と同価格で販売しているほか、800を超えるすべての既存持型で転用が可能で、小ロットへの対応も実現している。

 同社は、化粧品・トイレタリーボトルメーカーとして初めて、飲料用ボトル100%リサイクル樹脂を使用した「再生PET容器」を製品化している。

 すでに製造されている飲料用プラスチックボトルを100%リサイクルすることで生まれる再生PET樹脂は、国際的な専門機関であるFDA(米国食品医療品局)やEFSA(欧州食品安全機関)の認証を受けるなど安全基準も高く、大手飲料メーカーでは飲料用ボトルとしての採用が進んでいる。

 ボトル表面の汚れはもちろん、真空・高温下で樹脂の内部に染み込んだ不純物まで除去し、本来の純度と機能を回復させることができる。

 そのため、石油由来ボトルと全く変わらない見た目や強度を実現している。さらに、容器の色を「透明色」にすることで飲料用PETボトルと同じようにリサイクルすることができるため、永遠に石油由来の材料を使う必要もない。

 枯渇性資源である石油由来樹脂に対し、近年は循環型資源であるバイオマスに注目が集まっている。

 環境負荷を軽減させ未来に美しい地球を残していくため、ツバキスタイルでは植物性樹脂を使用した「バイオマスPE・PET」の提案にも注力している。

 砂糖を搾り出した後のサトウキビの残渣から精製されるバイオMEG(モノエチレングリコール)を原材料としているバイオマス樹脂。バージン素材であるため、バイオマスPE・PETは環境への負荷を抑えるだけでなく、従来のボトルと同等の見た目の美しさや強度を有している。

 しかも、カーボンニュートラルという考え方に基づき、ボトルを使い終わって焼却処分する際に排出されるCO2は、原料であるサトウキビが成長過程で大気から吸収したものであるため、地球温暖化防止にもつながる。

 国内機関の調査では、石油由来の樹脂に比べ、「バイオマスPE」は約70%のCO2を、「再生PET」も約63%のCO2を削減できることが明らかになっている(国内で生産・消費し、同じ場所で焼却した場合の樹脂1㎏あたりのCO2量)。

 製造工場の椿化工株式会社は業界で唯一、世界的な第三者安全認証機関であるUL認証を取得している。

 厳重な管理の下、植物の収穫から最終製品までの製造工程と、原料や製品の出入庫管理体制が検査されており、使用される植物由来原料の環境対応状況をすべての工程で把握することができる。

 植物由来原料の含有量を証明できるだけでなく、悪質な非植物由来素材の混入や事故を防止できるUL認証により、「本当に環境対策容器なのか」という顧客の不安や疑問も払拭することができる。

 SDGsが注目を集める昨今、世界中の企業がサステナブルな社会の実現に向けた取り組みを進めている。

 こうした中、環境負荷を抑えた「環境対策容器」を使うことは、企業におけるSDGsの実践そのものであり、未来の世代へ美しい地球を残していくための最良の道といえる。

 現在、ツバキスタイルは自社のみならず、容器ディーラー各社の協力の下、環境対策容器を通じたSDGsを実践している。

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