物産フードサイエンス、糖アルコールの化粧品原料供給を本格化

週刊粧業 2020年12月7日号 11ページ

物産フードサイエンス、糖アルコールの化粧品原料供給を本格化
 食品、医薬品、化粧品、工業品と幅広い分野に「糖アルコール」を供給している物産フードサイエンスは、2021年1月より食品や医薬品等で培ったノウハウを活かした化粧品向け新製品を投入する。

 今回の新製品は「アクアオール」という「#1(ナンバーワン)」「#2(ナンバーツー)」の2つのグレードからなるシリーズで、化粧品表示では「加水分解水添デンプン」となる糖アルコールだ。

 「#1」はマルトトリイトールを主成分とした多価アルコールで、特にヘアケアではしっとりまとまる効果があり、毛髪内部まで水分を保持する。

 「#2」は高分子量の加水分解水添デンプンをより多く含む多価アルコールで、粘性が高くなっている。

 特にリーヴオン化粧品においては、肌に馴染むときにブレーキ感を強く感じさせながらも、仕上がりは皮膜感でべたつかずさっぱりしたテクスチャとなり、高級感・重厚感をもたらすことができる。

 乾くと感じられる皮膜感はハリ感にもつながるほか、乾く前は接着性も感じられるのが特長だ。

 現在、同社はアクアオールに用いる技術を特許出願中である。

 アクアオールは植物由来の原料であり、「ナチュラル志向のサステナブルな原料であることを訴求し、石油由来の多価アルコール市場をターゲットに供給拡大を目指す」(同社)という。

 また、同社製品はほとんどがハラル認証を取得しており、アクアオールもハラル認証を追加申請してグローバル対応を進める予定だ。

 まずは「アクアオール=物産フードサイエンスの原料」と広く認知されるようアクアオールの拡販に注力するとともに、その他既存の糖アルコール製品も化粧品分野への浸透を図っていくなど、化粧品向け原料を大きな軸として展開していく方針だ。
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