中国市場で⼈気の⽶ブランド漢⽅スキンケア

週刊粧業 2021年3月1日号 2ページ

中国市場で⼈気の⽶ブランド漢⽅スキンケア
●急成⻑中の漢⽅スキンケア市場

 多くの中国消費者にとって漢⽅成分が⼊ったスキンケア商品はさほど珍しくもない。例えば韓国で薬草として愛⽤される⾼麗⼈参は「ソルファス」の⾼麗⼈参シリーズなどから発売されている。

 他にも冬⾍夏草、レイシ(霊芝)、燕の巣などがスキンケアの成分として使われている。

 2020年、中国EC市場で漢⽅成分を使った美容商品の売上は20億元を超えている。しかしながら、2019年の W11(独⾝の⽇)では前年同⽉⽐460%の最⾼成⻑率を記録したものの、翌2020年では低成⻑が続いた。

 漢⽅スキンケア市場におけるベストセラーブランドを聞くと、多くの⼈はアジアブランドの商品を思い浮かべるかもしれない。

 ところが、メジャーコマースのダッシュボードは「レイシ」成分を取り⼊れた⾮アジア系ブランドのスキンケア商品が売上を伸ばしていることを⽰している。

 古代中国で「レイシ」は⻑寿や再⽣の象徴であり、癌の予防や肝臓の保護、体内循環を促進すると⾔われている。

●中国漢⽅スキンケア市場で話題の⽶ブランド

 2020年、エスティローダー社のブランド「オリジンズ」はレイシ成分の⼊った商品で3億4000万元以上の年間売上を達成した。これは中国ローカルブランドHKHと⽐較しても倍以上の数値である。

 メジャーインフルエンス・ダッシュボードを⾒ると、SNSのウェイボー上で「悦⽊之源(オリジンズの中国語表記)」や「Origins」が⾔及された数は中国ブランドの「⽻⻄(YUESAIの中国語表記)」や「Yue₋Sai」が⾔及された数と⼤差はない。

 実際、中国ローカルブランド「⽻⻄」は2020年のレイシ関連化粧品売上の3位に⼊っている。ウェイボーの他にRED(⼩紅書)でも類似したトレンドが⾒られる。

●SNSをうまく活⽤したオリジンズ

 では、「レイシ」関連キーワードランキングで、⽶ブランドのオリジンズが中国ローカルブランドのである「HKH」「YUESAI」より売上を伸ばした秘訣はどこにあったのだろうか。

 そこには中国で有名な俳優であり、オリジンズのブランドアンバサダーでもある「Wang Yibo(王⼀博)」によるある⼀件のウェイボー上の投稿があった。

 4⽉21⽇付の本投稿は270万ユーザーが閲覧しており、この数は今までオリジンズが投稿したものの中で最も閲覧数が多いものである。

 その投稿内容はアースデイ(地球の⽇)を控え、中国で10年間環境保護活動を続けたことを関連動画とともに強調したものである。

 中国で名の知れた俳優と、10年にわたるブランドの環境保護活動が消費者の間で話題になり、売上にも影響したケースだと⾔える。

 このように漢⽅など中国由来の成分を使った商品でもSNSをうまく活⽤すれば、外国ブランドも中国ブランドに負けない売上を上げることが可能だといえよう。 

【メジャーチャイナ】(記事提供元)
中国EC・SNSのビッグデータを収集し、ビジネスインサイトを提供するデータ分析会社。
中国で取引される6800万個のコスメ商品の売り上げ/価格/効能/原料等の属性別トレンド分析データ、レポートを提供。Unilever,AMOREPACIFIC,Johnson&Johnson等のグローバルブランド、証券アナリスト等が本社のサービスを利用。 
URL: https://www.measurechina.ai/ja/
E-mail: contact@measurechina.ai
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