岩瀬コスファ、在庫の分散管理でリスクを軽減

週刊粧業 2021年4月12日号 22ページ

カンタンに言うと

  • 今後はジョブローテーションを推進
岩瀬コスファ、在庫の分散管理でリスクを軽減
 原料商社大手の岩瀬コスファでは、多方面からBCP対策への取り組みを進めている。

 同社は、茨城県のつくば配送センターをメインの配送拠点としながら、佐賀県にも自社倉庫を保有し、滋賀県の外部倉庫も活用している。ストックポイントを複数設置し、在庫を分散して管理することで、災害時のリスクを軽減することができている。

 地震などの災害が発生した場合、自社が被災するリスクだけでなく、取引先が被災し、供給が止まってしまうことも考えられる。

 そのため同社では、危機管理マニュアルを策定しており、災害時には管理本部を中心とした緊急対応チームを設置し、意思決定や緊急対応を行う。

 また、原料の調達に関しては、緊急対応チームだけでなく、営業本部も加えて原料メーカーの被災状況や供給状況について情報収集を行う体制を整えており、災害時にも迅速かつ適切な対応がとれるようにしている。

 さらに、物流についても、複数の運送会社に依頼することで、リスクを分散しているという。

 「当社がどのようなBCP対策を行っているかについて、お客様から質問される機会も少なくない」(同社)

 災害時の復旧のためには、人材の確保が必要不可欠であり、BCP対策においては、社員の安否確認も非常に重要な項目の一つとされている。

 同社では、安否確認システムを導入しており、各々のPCやスマートフォンから安否や被災状況を報告することができるようになっている。

 コロナ禍では、部門に限らず、多くの従業員がテレワークで業務を行えるよう環境整備に注力してきた。さらに、倉庫内においても、ソーシャルディスタンスを確保した人材配置を行うなど、可能な限りコロナ対策に努めてきた。

 今後については、ジョブローテーションの実施を推進していく方針だという。

 「災害時には、事務所に被害がなくても、対応できる人員が出社できずに、業務が滞ってしまうといった事態も想定される。ジョブローテーションを推進することで社員の多能工化を図り、緊急時に臨機応変な対応ができるようにしたいと考えている」(同社)
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