マンダム、アルコール70%配合可能なクリーム製剤技術を開発

粧業日報 2021年9月14日号 5ページ

マンダム、アルコール70%配合可能なクリーム製剤技術を開発
 マンダムはこのほど、殺菌力のあるアルコールを最大70%まで配合可能なクリーム製剤の開発に成功したことを発表した。

 保湿力と殺菌力を両立させた新しい乳化技術で、肌が乾燥しやすい冬場のハンドケア製品への応用化が期待される。

 コロナ禍の感染予防・対策で使用されている消毒剤は、殺菌力の高いアルコール系のものが多い。一方、アルコール系消毒剤は肌の乾燥を促進させることがわかっている。

 保湿性のあるアルコール系消毒剤も開発されているが、さっぱりとした感触のジェルタイプのものがほとんどだった。

 そこで同社は、塗布時に保湿感や濃密な使用感も実感できる高い保湿力と殺菌力を両立した乳化(クリーム)製剤の開発を進めた。

 アルコールの高配合が可能な界面活性剤と増粘剤の組み合わせと製造工程の工夫により、殺菌力を十分発揮するアルコール濃度最大70%まで配合を可能とするクリームの製剤化に成功した。

 界面活性剤は、アルコールに溶解しやすく乳化が難しいものが多い。同社は、百種類以上の界面活性剤から検討を進めた。

 また、増粘剤はアルコールを増粘しにくいものが多いため、クリーム製剤に求める硬さや使用感が得られるものを選定した。

 さらに、クリーム製剤の製造では加温工程を加えるため、アルコールが加温により揮発しない製造条件の工夫も行い、保湿力と殺菌力を兼ね備えたクリーム製剤の開発に成功した。

 同社は、アルコール濃度50%のクリーム製剤を用いて、手指への使用性を想定した殺菌力と保湿力に関する評価試験を行い、それぞれエビデンスも取得している。
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