花王、女性活躍推進を加速

粧業日報 2023年1月18日号 1ページ

カンタンに言うと

  • 育児両立支援制度の新設・拡充でDE&Iを深化
花王、女性活躍推進を加速
 花王は、2023年1月より、グループ全体のDE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)の取り組みを深化させていく一環として、取得を必須とした有給育児休暇制度を新設するとともに、育児期における短時間勤務制度の拡充を図り、女性活躍推進を加速する。男女ともに自身の思い描くキャリアの実現に向けて、より意欲高く働けるよう、男女が育児を分担しながら、多様な働き方を選択できる環境・風土づくりを進めていく。

 具体的には、男性の育児参加機会拡大に向けた「完全取得必須型有給育児休暇制度の新設」により、男女ともに10日間を完全取得することを必須とする。また、「短時間勤務制度の拡充」により、育児期の働き方の選択肢を拡大し、1歳4月末日まで、最大1日4時間・週3日までの勤務時間・日数の短縮を可能とする。

 花王グループは、中期経営計画「K25」の方針の1つに「社員活力の最大化」を掲げ、各種人財開発施策と環境整備を進めている。その1つであるDE&I推進では、女性を含めた多様な人財一人ひとりが働きやすい環境の中で定着し、公正に機会を得るために必要な支援を行っている。併せて、社員全員がDE&Iの意義を理解するとともに、バイアスのない環境で健全な議論ができるインクルーシブな組織風土の醸成に取り組んでいる。

 中でも、女性活躍に関しては、最も多くの人財に関わるダイバーシティ要素として事業成長に不可欠という考えのもと、さまざまな意思決定の場に多様な視点が入ることを目指し、「リーダーを目指す、担える人財の育成」「意欲高く働くための仕事と育児の両立支援」「バイアスのない育成や登用を実現するマネジメント教育」という3つの重点アクションに取り組んでいる。

 今回新たに導入する制度は、重点アクションに関わる取り組みの一環であり、男性の育児参加を当たり前にし、当事者社員とマネジメント層の性別役割分業意識を払拭することや、フレキシブルな働き方により育児休職からの早期復職を可能とすることで、女性の育児期ブランクの最小化を目指す。
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