成和化成、ビタミンC化粧品の可能性を広げる

週刊粧業 2024年1月1日号 81ページ

カンタンに言うと

  • 次世代ポリマーは新データ取得
成和化成、ビタミンC化粧品の可能性を広げる
 化粧品・医薬部外品原料の研究開発メーカーである成和化成(本社=大阪)は、出展する「第14回化粧品開発展 東京(COSME Tech )」で、ビタミンC誘導体ブランド「iVC(アイブイシー)」にフォーカスしたブースを展開し、ビタミンC化粧品の可能性を広げていく。

 同社は、肌への効果と配合のしやすさを両立したビタミンC研究に取り組み、「iVC」ブランドは現在までに、機能や特長の異なる7種のビタミンC誘導体の開発に成功している。それぞれのiVC製品を用いたサンプル処方も開発して商品づくりをサポートしている。

 ビタミンCは、肌への効果が多岐に渡る。そこで、今回の展示ブースでは、肌への訴求ポイントを明確にし、「高濃度配合美容液」「毛穴改善」「グルタチオンブースター」の3つにテーマを絞り提案する。3つのテーマは、2023年9月の大阪展で特に高い評価を得たものだという。

 「高濃度配合美容液」では、「iVC」から特に安定性に優れた「アミトースDGA」を提案する。着色せずに高濃度配合できる品質の高さや製剤安定性の高さをアピールする。

 「毛穴改善」では、アクネ菌の過剰増殖や皮脂分泌の増加、毛穴回りのコラーゲン減少、メラニンの蓄積といった毛穴目立ちの原因に対してエビデンスデータを持つ「アミトースMGA」を展示する。

 「グルタチオンブースター」では、「アミトース3LGA」が発揮するグルタチオンの産生促進効果を紹介する。

 グルタチオンは、抗酸化物質として働く成分で、美容医療分野で「白玉点滴」という美容注射が話題となり、美容クリニックやエステサロンなどもグルタチオン配合化粧品を用いた施術が人気を集めている。

 「アミトース3LGA」は、グルタチオンの産生促進の他に、肌バリア機能に重要なセラミドの産生を促す作用や、角層ラメラ構造を強化する働きも確認されており、トータルケアにも対応する製品だ。

 また、日本の代理店として扱うSEPPIC社(本社=フランス)の油溶性植物由来ポリマー「メタスクワランポリマー(EMOGREEN HP40)」の販売体制がこのほど整い、ジメチコンの代替に使える油溶性植物由来ポリマーとして紹介を進める。ダメージ毛の補修効果などが確認されており、植物リッチなヘアケア製品の開発を実現する。

 「メタスクワランポリマー」は、1/2スクワラン構造を基本骨格とする油溶性の植物由来のスクワランポリマーで、「メタ」はイタリア語で「1/2」を意味する「Metā」と「超越した」という意味の接頭語意味する「Meta」の2つの意味を掛け合わせている。

 スキンケアのエビデンスデータの拡充も進めており、メタスクワランポリマーの被膜形成能から、顔料分散性の向上や感触の改良、耐水性向上などを新たに確認している。

 同社は、ヘアケアだけでなく、メークアップやサンケア、スキンケアなどにも使用できる植物ポリマーとしてラインナップし、クリーンビューティの美容トレンドに合致する次世代ポリマーとして幅広く紹介を進めていく。
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