日本訪問販売協会 竹永美紀会長、人と人とのつながりを重視し心に寄り添う訪問販売を

週刊粧業 2024年1月1日号 19ページ

日本訪問販売協会 竹永美紀会長、人と人とのつながりを重視し心に寄り添う訪問販売を
 昨年はアフターコロナとして、人々の対面での集合が活発になり、市場にもポジティブな変化がおこりました。半面、物価高の影響や地政学的なコンフリクトなど、不安な要素も依然として色濃く、人々の「安心」「安らぎ」を求める気持ちは益々高まっています。

 対面販売を中心に活動する訪問販売業界といたしましては、人に寄り添い、人と会うことの意味を今一度見つめ直し、心のつながりを重視していきたいと思います。会員の皆さまにおかれましては、今のお客様の状況に寄り添いながら、社会の変化に柔軟に適応し、新たな時代への一歩を踏み出していることと存じます。今後も人に寄り添うという強みを活かした訪問販売の存在価値をさらに高めていきたいと思います。

 さて、2022年度の訪問販売業界の売上高は推計で1兆4934億円、前年比2.23%減となりました。当該年度は、20年初頭の新型コロナウイルス感染症の発生から3年目で、後半はほぼ終盤にあたる時期でしたが、まだまだ社会全体に自粛ムードが残っていたとも言えます。会員売上の動向をみると、同じ商材を扱う事業者間でも明暗が分かれているのは、デジタルの活用など事業者の対応の違いが影響しているものと考えられます。

 令和6年度の協会の活動としては、従来の事業については充実・強化を期すとともに、次に掲げる新規または重点的事業に取り組むことにします。

 1つ目は、自主行動基準について、高齢なお客様への安心・安全な販売を目指し、自主行動基準の改定を検討しその周知及び実践を推進します。他方、若年者に対しての保護の強化のための基準の改定を検討します。2つ目は、消費者志向優良活動表彰の取組みをPRし消費者志向経営の考え方の普及促進を図ります。そして、3つ目として、2025年は協会発足45周年に当たるので、コロナ禍のもとで感じた訪問販売の意義や価値などを綴ってもらうエッセー募集事業の準備をすすめます。4つ目は、消費者志向経営チェックリスト調査を行います。5つ目はJDSA教育登録証の電子化の検討をすすめます。

 人との関係性が希薄になりつつある世の中だからこそ、対面の価値、人の心に寄り添い、会えてよかった、いてくれてよかったと言われることは、わたくしども訪問販売業界が求められ、高めていかなければならない価値だと思います。

 業界の発展と市場からの更なる信頼獲得という成果が人々のつながりを高めると信じ、今後も新たな挑戦を続けて参ります。引き続き会員の皆さまのご理解ご協力を賜りますよう、何卒お願い申し上げます。
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