ライオン、個人向け細菌叢検査を実施するサイキンソーへ出資

粧業日報 2024年6月18日号 3ページ

カンタンに言うと

  • 身体の細菌叢を解き明かすことでヘルスケアへの貢献めざす
ライオン、個人向け細菌叢検査を実施するサイキンソーへ出資

  ライオンは、腸内細菌叢をはじめとする身体の細菌叢をデータサイエンスの力で解き明かしヘルスケアに貢献することを目指すサイキンソー(本社=渋谷区、沢井悠社長、2014年11月創業)の第三者割当増資を引き受けることを決定した。

 ライオンは、「より良い習慣づくりで、人々の毎日に貢献する(ReDesign)」をパーパス(存在意義)に掲げ、人々の健康で快適、清潔・衛生的な暮らしの実現、サステナブルな社会への貢献に向け、企業活動を進めている。

 近年、歯と口の健康の重要性が高まる中、同社はオーラルヘルス領域にて、一人ひとりのライフスタイルや心身の健康状態に合わせた前向きな予防歯科習慣づくりを後押しすることで、人々の健康増進に貢献することを目指している。

 この実現に向け、オーラルヘルス領域における事業機会の創出を加速することを目的に、国内外のベンチャー企業、先端的な研究機関を対象とした「LIONオーラルヘルスファンド」を同社内に設定しており、今回の出資はその一環となる。

 微生物の集合体である細菌叢は、腸、皮膚、口腔、喉などに存在し、それぞれの場所で固有のバランスを保って定着している。しかし、このバランスが生活習慣の変化やストレスなどを原因として乱れると、免疫系や代謝系の変化により生活や健康に多くの影響を及ぼすと考えられている。

 細菌叢のバランスを保つことは健康維持にとって大切な要素であり、細菌叢の状態を把握し、食事、ストレス管理、衛生管理などの生活習慣を見直すことで、健康を維持していくことが着目されてきている。

 こうした中、サイキンソーは「細菌叢で人々を健康に」を企業理念に、データサイエンスの力を活用した腸内・口腔内の細菌叢検査サービスとして、一人ひとりの細菌叢解析結果と生活習慣改善の参考となるアドバイスやコンテンツの提供、ソリューションの本格的な展開をし始めている。

 今後は両社がより深く連携することにより、個々の細菌叢情報に基づいて最適化されたオーラルヘルスケアを提案し、生活者の健康に直結するより良い習慣づくりに貢献していく。
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