週刊粧業 2024年10月14日号 14ページ
化粧品ODM/OEM国内大手の東洋ビューティの研究開発本部は、フェムテック・フェムケア分野で新たな価値創出に向けた研究開発に取り組んでいる。直近では、自社独自の試験法と判定基準を確立し、フェミニンゾーン向けのリーブオン(洗い流さない)製品の商品開発に応用している。
製品開発統括部第2製品開発部の水谷一博シニアリーダーは、「安全性を担保にした、刺激の少ないリーブオン製剤のバリエーションを増やして市場拡大に貢献していきたい」と話している。
これまでにジェルやクリーム、オイルなど様々な剤型のフェミニンゾーン用のリーブオン製剤の開発に成功しており、10月17~19日に都内で開催されるFemtechTokyoの企業ブースにて紹介する予定だ。先行して展示会特設サイトを開設している。
フェムケア研究では、女性ホルモンとストレスホルモンが女性の肌状態に及ぼす影響に注目し、2つのホルモンにアプローチする美肌セオリー(Wホルモンアプローチ)を土台にしたスキンケア製剤の開発を進めている。
これまでに「メノポーズ(更年期)ケア」と「PMS(月経前症候群)ケア」を啓発するスキンケアシリーズを開発している。水谷氏は、「開発依頼の案件も多くなってきていることから、ストック処方の拡充を進めている」と話す。
先端技術統括部基盤技術開発部・機能性評価グループの中村睦子リーダーは、「今後も新たな処方に対し、多種多様な試験と判定基準をもってより良い製品の提供を目指していく」と話し、評価側から製品開発の高機能化をサポートしていく考えを示した。
「顧客(企業)の要望や期待に応える安全性・有効性の評価研究に加え、使い心地や気持ちといった感覚や感性の部分で、実際にお使いいただく消費者に寄り添った研究にも継続して力を注いでいきたい」(中村氏)
この記事は週刊粧業 2024年10月14日号 14ページ 掲載
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