メディレックス、製販業許可を持たない企業の許可申請から流通までをサポート

カンタンに言うと

メディレックス、製販業許可を持たない企業の許可申請から流通までをサポート

 化粧品・医薬部外品・医薬品・医療機器などの製造、 製造販売、 販売薬事、 医療に関するコンサルティングなどを手がけるメディレックス (東京都豊島区、 吉田武史代表) は、 製品開発からシステム物流までのワンストップサービスを提供している。 化粧品・医薬部外品の次世代型製造販売業の代行サービスとして注目されている。
 

浦安に物流倉庫を確保し次世代型サービスを提供

 これまで、 倉庫保管や包装・表示・保管などの製造業としての機能を提供するサービスはあったが、 同社のように製造販売業として製品の輸入および開発から物流までをカバーするシステム物流サービスを手がける会社は稀である。 同社は化粧品および医薬部外品の製造販売業と製造業の許可証を持つ。

  「製造販売業のライセンスを持つ当社が輸入代行などの申請業務を請け負い、 物流機能はその道のプロである柴又運輸 (本社/東京都江戸川区) と提携をはかることで網羅することが出来た。 製造業ライセンスしか持たない物流業者は製造販売業の認可を持たないお客様には対応できない。 これでは、 入り口でお客様を選定することになってしまう。 当社と柴又運輸が提携することで互いに機能を補完することができた」 (吉田代表)

 同社のねらいは、 製造販売業のライセンスを持たない企業が描いている製品の開発や、 海外の優れた製品の輸入手続きをサポートし、 その許可申請から物流機能までを賄うことであった。

 提携先の柴又運輸の神場諭営業企画課長は同社のシステム物流サービスの特長を次のように語る。

  「倉庫は浦安にある当社の物流センターにあり、 小ロットの細かい出荷オーダーにも対応する。 一般的に即日出荷のオーダーは午前中までとするのが基本だが、 当社では小口のオーダーであればたとえ夕方のオーダーであっても19時の最終便に間に合うように出荷することができる。 土曜日や祝日の出荷も対応が可能だ」

 浦安は東京港から30km、 羽田空港から20km、 成田空港から50kmなど、 船便や航空便の拠点に近く、 物流面のアクセスがとても便利だ。

 ちなみにお隣の国、 韓国から化粧品を輸入する場合、 船便なら納品は韓国の港を出港してから約1週間後、 航空便なら3日後が目安だという。

 営業本部のあるさいたま市と大阪営業所 (摂津市) を結ぶ定期便サービスがあり、 関西地区の企業が羽田や東京港などに荷揚げした製品を運ぶのに便利だ。 18時に出発した小口貸切便は翌朝5時に大阪に到着するため、 午前中の納品が可能となる。

  もちろん、 輸出入業務の一括請負、 貿易書類の作成、 航空機や船のブッキングなどにも対応する。 輸出入業務から納品までを一つの窓口で一括して受けられるのがワンストップサービスの強味だ。

 同社では、 取扱い全業務で品質マネジメントシステムの国際規格、 ISO9001の認証や、 グリーン経営の認証を取得済みである。

サンプルの輸入代行など小ロットの案件も対応可

 輸入代行も請け負うメディレックスでは、 展示用や調査用に使うサンプル品の輸入のサポートも可能。 サンプル品は特例として薬事監視員の証明 (薬監証明) が必要となるが、 申請対応は薬事の専門的な知識を活かして対応する。

 また、 サンプルは製品の嗜好調査をするのに不可欠である。 同社ではサンプルの輸入業務からリサーチまでを一貫して請け負うことができる。 言い換えれば、 製造販売業の許可を持たないリサーチ企業に対し、 サンプル調達や物流面でサポートすることが出来る。 ちなみに、 化粧品の輸入には 「化粧品外国製造業者届出」 「化粧品製造販売業届出」 「化粧品輸入届出」 の3つの申告が必要となるが、 同社ではこれらの申請も円滑に対応する。

  「最近は韓国や中国でオーガニック化粧品への関心が高まっており、 富裕層向けに日本の化粧品を輸入したいという中国のお客様が増えている。 この場合、 日本からの輸出業務も請け負うことができる。 例えば製造販売業のライセンスを持たない商社に替わって輸出申請業務を行っている」 (吉田代表)

グループ会社を通じたISO認証取得管理も

 メディレックスは、 薬事申請および薬事法務関連のコンサルティングを行う吉田法務事務所の関連会社である。 同事務所では薬の専門家である薬剤師と薬事行政のプロとして行政書士のダブルライセンスを持つ吉田代表を筆頭に、 薬事に関する豊富な知識を持つコンサルタントがいる。 ISO品質管理システムに注力し、 ISO9001 (品質)、 ISO14001 (環境)、 ISO22000 (食品)、 ISO13485 (医療機器)、 ISO22716 (化粧品GMP)、 ISO10002 (苦情処理)、 ISO15001 (個人情報) などの国際規格に関わるサポート業務も行っている。

 吉田代表は化粧品業界に対するリスクマネジメントの重要性を次のように指摘する。

  「化粧品や医薬部外品業界では、 ISO規格の導入が法律で定められていないため、 なかなかその重要性が浸透していかない。 しかし、2005年4月の薬事法改正から3年が経過し、 業界では品質や安全管理について見直しの時期にきている。 GQP (品質管理) やGVP (安全管理) 対策が万全でない企業が少なくなく、 見直しを機に製造販売の許可を返還し、 当社にISO品質管理の運用を一括して任せてもらえればリスクマネジメントが徹底されるだろう。 ISOは国が定めた規格ではないので、 行政の保護は受けられない。 例えば、 消費者から訴えられた時の対応策などを自ら備えていかなければならないだろう」

 ISOの認証についてはISOの国際認証機関であるInternational industrial certification (IIC) の日本オフィスである国際産業認証機構 (IIC―Japan) とも提携している。 各種マネジメントシステムなどの認証審査を低コストで迅速に遂行することから、 認証取得にかかるコストに負担を感じている企業にとっては朗報と言える。

 このように、 メディレックスでは提携先との連携を深めながら、 化粧品業界の潜在需要を深掘りし、 そのニーズに着実に応えている。

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