資生堂・若手経営者の会(NCC)はこのほど、化粧品専門店のスタッフがメークアップ技術を競い合うコンテスト「第3回NCCコスメティック甲子園」の首都圏エリア予選会を資生堂販売首都圏支社・代々木オフィスにて開催した。
会の冒頭、挨拶に立ったNCCの水田拓哉会長(化粧工房Biji-na)は、「先週から全国各エリアの予選会がスタートし、中部エリアでは99名の参加者の中から8名が8月4日に行われる全国大会への出場を決めた。昨日も九州エリアで3名が切符を手にし、本日はここに参加した47名の中から4名が全国大会に進出する」と述べた後、「NCCでは『良き友は競い合って高め合い、悪しき友は誘い合って堕落する』という言葉を大切にし、これからの化粧品専門店を元気にしていこうとモチベーションを高めて取り組んでいる。一昨年からは現場スタッフのモチベーションアップを目指し、コスメティック甲子園をスタートした。人の力が何より大事な専門店において、日頃頑張っているスタッフの皆さんがこれだけの規模で自らの腕を競い合う大会は他にはないのではないか。今日は4名の代表を決めるということもあるが、それ以上にこれを機に明日からの店頭活動においてお客様に心の込もった笑顔と技術を提供することにより、ファンづくり活動に役立てて欲しい」と挨拶した。
続いて、田中聡資生堂販売首都圏支社長が登壇し、「スキンケアはきれいになるまで最低でも幾ばくかの時間を要するが、メークアップは一瞬できれいへと導く。今日は沢山の緊張もあるが、それと同じぐらいの感動も得られると思うので是非ともその一瞬に全精力を注いで欲しい」と参加者47名にエールを送った。
予選会はカウンセリング(15分)、メークアップ(30分)、審査(20分)の順でA・Bの2チームに分けて行われ、審査員は資生堂ビューティースペシャリストの六角由紀子氏をはじめとする8名がつとめた。審査では「お客様の最高の美しさを引き出すメークアップの提案」をテーマに、モデルの特徴を見極めて違和感のない仕上がりの範囲内でどこまで印象に残る美しさを引き出せるかを8名の審査員が厳しくチェックした。
競技を終え、厳正な審査の中から皆川あゆみさん(フルフル)、鈴木元子さん(三共薬品)、小山さと子さん(ひまわり堂化粧品店)、中西有紀子さん(ミュゼ・ド・ポゥ日吉店)の4名が最優秀賞を受賞し、8月4日に資生堂美容技術専門学校で行われる本大会出場を決めた。
表彰式では、六角氏が審査を終えた感想として「今回のテーマはお客様の美しさを引き出すということで、この人は肌がきれい、目が素敵と思ったとき、どのようなアイテムを駆使してその部分を際立たせるか、そこが大きなポイントだった。メークアップにおいてお客様の美しさを一早く発見し、どこが素敵だと思ってどこをどのようにしたのかというプロセスをきちんと表現できるところがとても大切で、日々の接客を通じてさらにその技術を身に付けてもらいたい。また、使っているアイテムを大切に扱うことで、お客様が素晴らしいものを私に紹介してくれているという印象にもつながる。化粧品に関しては是非とも丁寧な取扱いに努め、商品の魅力を高めてもらいたい」と総括した。
続いて、勝田里美首都圏支社美容統括部長が登壇し、「競技の様子を見ていて、改めて皆さんが本当に日頃からお客様を丁寧に扱っていることを感じ、そして皆さんの目が輝いていたのが本当に嬉しかった。大会への参加を誘われたとき、渋々だったという方もいたかもしれないが、参加すること自体が大変素晴らしく、これを機にメークアップをもっと好きになって欲しい」と語った。
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この記事は粧業日報 2015年7月10日号 4ページ 掲載
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