田中屋化粧品店、下町で愛される化粧品店

週刊粧業 2015年9月14日号 7ページ

カンタンに言うと

田中屋化粧品店、下町で愛される化粧品店
 通勤・通学中に購入できるメリットなどから、駅近くの商業施設内の店舗で化粧品を購入する女性を多く見かける。その一方で、昔からその街に根付く化粧品屋は独特の雰囲気を残しながら、地元住民との密な関係を築いている。今回は、押上スカイツリーのお膝元で化粧品店を営んでいる「田中屋化粧品店」に話を伺った。

駅周辺の都市化が進む中で
新客獲得に勝機をかける

 2012年の押上スカイツリーの開業で墨田区の知名度は飛躍的に上がった。東京の新たな観光地として定着し、ツリーと周辺施設を含めた「スカイツリータウン」の人気も高い。

 その一方で、開業時のような熱狂的ともいえるブームは落ち着き、目新しさも薄れてきた。今は外国人観光客が増えてきているという。

 押上駅から一駅の曳舟駅から徒歩7分の位置に店を構える田中屋化粧品店の田中國義店長は、「この下町にスカイツリーによる集客効果はあまり浸透していない」と苦笑する。

 「スカイツリーを訪れた訪日観光客は、そのまま台東区の浅草巡りに行ってしまう。ツリーのお膝元では、外国人特需などは起きていない。当店でもインバウンド需要などはあまりなく、地元住民へのサービス提供が主となっている」(田中店長)

 その一方で、曳舟駅周辺には大きなマンションが立ち並び、建設中のマンションなども存在している。スカイツリー人気を見越して開発が進んでおり、今後も新規入居者が増加していく見込みだ。

 駅の周辺一帯の都市化が進む中、駅から5分ほど歩けば下町の商店街がその情緒を残して存在している。田中屋化粧品店はその下町の一角に店を構えている。

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