カネボウ化粧品、専門店全国セミナー2017を開催

粧業日報 2017年4月27日号 1ページ

カンタンに言うと

カネボウ化粧品、専門店全国セミナー2017を開催
専門店強化体制を始動、
「客数の増大」を戦略の根幹に

 カネボウ化粧品は4月20日、「専門店全国セミナー2017」を開催した。

 一定以上の店頭売上(年間1800万円以上、2016年1月~12月)を達成した420店のさらなるモチベーションアップを企図して行われた同イベントでは、同社幹部より2017年度の取り組みについての説明がなされた。

スキンケア・メーク両輪での愛用者づくりへ

 まずはじめに夏坂真澄社長が登壇し、「顧客の変化」「化粧品専門店の課題」「カネボウ化粧品の取り組み」について説明した。

 化粧品市場の動向を見ると、「ここ数年、一時期のドラッグストア、通販の伸長は止まり、化粧品専門店、百貨店が伸長するなど、カウンセリング回帰の傾向が顕著になっており、化粧品をアドバイスを受けて購入するという流れになっている」(夏坂社長)ことが数字にも現れているという。

 1997年の再販制度撤廃以来、値引きされた商品を自分で選んで買うという時代が10年以上続いてきたが、最近では「自分に合うかどうか」が最も重視されるポイントになっており、「化粧意識の変化」「売り手と買い手の情報格差の縮小」「買い方の変化」といった3つの変化が起きているという。

 「女性の化粧意識は、1980年代の『身だしなみ』、1990~2000年代の『自己表現』を経て、現在は『自己適合(等身大の美しさの追求)』へと変化している。買い方も変化しており、サーチしてから買う、体験してから買うということが重視されている。また、様々な情報に簡単にアクセスできるようになった結果、中途半端なカウンセリングは通用しなくなっている。つまり、意欲ある化粧品専門店には大きなチャンスが到来している」(夏坂社長)

 続いて夏坂社長は、売上(客数(103%)×客単価(一品単価×個数、103%))が順調に拡大している中、化粧品専門店における課題は、「一品単価(108%)上昇の陰に隠れて減少している個数(96%)である」と指摘した。

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