オーミケンシ、独自化粧品を中国で販売開始

訪販ジャーナル 2018年2月26日号 1ページ

オーミケンシ、独自化粧品を中国で販売開始
 繊維業の老舗オーミケンシ(東証)は2月8日、GMS大手平和堂の中国法人が展開しているECサイト「JAPAN MALL」に独自のスキンケアブランド「エナリー化粧品」で出店し、香港に続く2カ国目の海外成功事例とするための一歩を踏み出した。

 オーミケンシで製品販売部長を務める岩切直彦執行役員は、一見すると唐突に映る両社の組み合わせに関し、「ともに発祥が滋賀県彦根市であることから、出自のうえで強い親近感を抱いた」ことを明らかにしている。

 また、岩切氏は同郷GMS大手の蓄積に触れ、「平和堂さんはもともと中国に根を張っている会社。百貨店事業をだいぶ前から行っているうえ、中国国内のECは日系企業で初めて免許を取得して展開している」ことから中国ビジネスに長じていると判断し、2017年に開始した越境ECに出店した経緯を説明している。

 こうして、待望だった中国人女性に向けて初めてリーチしていける体制を整えたオーミケンシだが、越境ECという方法論が、実は代替の選択肢であることを踏まえておかなければならない。

 1917年を起源にしているオーミケンシの新規事業として2001年に開始したトータルスキンケアブランド「エナリー」は、通信販売によって国内で一定の愛用者基盤を構築したのち、2009年から現地パートナーを介して香港へ進出すると、国内とは異なる店舗販売で若い愛用者層から大きな支持を集めていた。

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