伊勢半、商品や宣伝販促活動を通じて既存ブランドの価値向上へ

週刊粧業 2019年1月1日号 42ページ

伊勢半、商品や宣伝販促活動を通じて既存ブランドの価値向上へ
 一昨年に引き続き2018年度のスタートは、化粧品業界全体がインバウンド需要に湧き、容器、資材等の品切れ続出で調達に奔走しながらも嬉しい悲鳴を上げていたように思います。

 しかしながら中盤に入るや否や、日本各地が地震や豪雨、台風などの様々な天災に見舞われ、大きな被害に遭われた方々や企業もあり、海外観光客の減少とともに一転して景気は冷え込みました。

 化粧品業界にとっても、一喜一憂する一年であったと思います。しかし幸いにもSNSの動画配信などにより、日本の災害復旧の様子や落ち着き具合が紹介されると、海外の観光客は短期間で戻り、それと同時に国内の活気もほぼ取り戻せたように感じております。

 弊社も改めて天災などの有事における「防災」について考え直す機会となりました。そしてその「防災」をさらに一歩進め、原料・容器・資材の調達や、店頭のお客様への対応、工場の人員確保等々、この先どのような難題が提示されても、スピーディーに意思決定し、常にお客様に商品を提供し続けられるように、「BCP」に向き合うことを決意いたしました。盤石な人財と組織、そして仕組みづくりが急務と考えております。

 そのような状況下ではございましたが、私どもの主要ブランド「キスミー フェルム」と「ヒロインメイク」も順調に売上とプレゼンスを上げることができました。

 中高年の女性を明るく素敵に輝かせることをコンセプトにした什器ブランド「キスミーフェルム」に至っては、「きれい応援プロジェクト」の全国行脚やTVCM、新聞広告、店頭装飾や商品の多面展開などを継続的に行なった結果、着実にリピーターのお客様を増やすことが出来ました。「キスミー フェルム」は、お取引先様のご尽力により、首都圏店舗や都市型店舗への導入も着実に進んでおります。

 単品ブランド「ヒロインメイク」は、日本国内に続き東アジアでも急成長したブランドで、まさに海外からの観光客のお客様に指名買いをして頂ける商品でございます。

 天災により海外からのお客様減少の情報を受け止めながらも、前年比をクリアすることができました。国内外においてインバウンド需要の高い商品だけに頼るのではなく、ジェルライナーや、マスカラの限定色、マスカラリムーバーなど数種のアイテムが健闘する結果となりました。

 また、新イメージモデルに山本舞香さんを起用し、Webムービーの公開や、屋外広告「大型ビジョン」での動画放映、電車内トレインチャンネルなどを利用して露出度を高めてまいりました。

 店頭でも、ブランドの世界観を演出し存在感ある提案をするなど、全ての施策が功を奏した一年であったように思います。

 昨年の3月より、コーポレートブランド「KISSME」を国内外に広くアピールする事を積極化しておりますが、自社サイトでは、「KISSME」を伝える特設ページを設けてブランドムービーを公開しました。「革新と独創のセルフメイクで世界を塗り替える」というビジョンを、様々なキーワードとともに、日常のシーンを切り取ってお伝えしております。

 「KISSME PROJECT」の第1弾「キス文字メッセージ」と「キスアート」イベントにおいては、「一人ひとりの女性が既定概念から解放され、自信を持って自分らしく生きることの素晴らしさ」を提唱し、そうした女性を応援する事こそが私たちの使命であることを表明いたしました。

  今後も商品や宣伝販促活動を通じて、様々な場面でお客様とのコミュニケーションを深め、「KISSME」のブランド価値向上につなげてまいります。
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