三葵コーポレーション、リフィル対応でコンパクトの専門性を向上

週刊粧業 2019年5月13日号 17ページ

三葵コーポレーション、リフィル対応でコンパクトの専門性を向上
 メークコンパクトとスキンケアボトルの生産工場を持つ三葵コーポレーションは、迎える「第9回化粧品産業技術展」にて、海外製容器の輸出入事業会社であるエス・アイ・シー、海外の容器生産拠点であるタイサンキコーポレーションのグループ3社で出展し、開発技術力とグローバル対応力をアピールする。

 展示ブースでは、この2年間に開発した新製品を一堂に揃え、新たな試みとして開発したリップグロスの新製品も紹介していく。

 同社は、前回(第8回)出展した際の黒と白を基調にしたデザインブースが、「EXHIBITION SPACE DESIGN 日本で唯一の展示会ブースデザイン集」(アルファブックス/アルファ企画)に掲載されるなど対外的に高い評価を得たことから、今回はその第2弾に位置づけ、前回の良い部分を継承してブースをデザイン設計した。

 そのデザインブースでは、主力のメークコンパクトとスキンケアボトルの新製品を中心に展示し、来場者には展示しきれない多種多様な容器が揃う製品カタログも紹介していく。

 メークコンパクトでは、樹脂皿用リフィルケースに新サイズを導入し、幅広い顧客ニーズに対応できる体制を整備・強化した。

 消費者の多様化ニーズや環境・エコへの対応策として、好みの色や欲しい色を自由に選べるようリフィルを展開するメークブランドが増えている。そこで、リフィル単体でも見映えするサイズの樹脂皿を提案し、新たなニーズを創出していく。

 同社は、来場者の反応を見ながら「さらに新しい樹脂皿も検討していく」意向で、中身のトレンド変化にも対応することで「メークコンパクトの専門メーカー」としての存在感をさらに高めていく。

 スキンケアボトルでは、後発メーカーとして、形状での差別化だけでなく、「高級感」や「コストパフォーマンス」を意識した製品開発・提案を進めている。ガラス製の高級感を2層ブロー成形で表現したスポイドボトルの新製品はその一つだ。

 近年は、その日の肌状態に合わせて、普段使用している化粧水や乳液などに原液タイプの美容オイルを混ぜて使う女性が増えている。

 そうした原液コスメに対応する容器として、高級感と使い勝手を両立した樹脂製スポイドボトルの潜在的なニーズを掘り起こしていく。

 また、近年のグローバル化にともない、市場競争が激しさを増し、ブランドオリジナル容器として留め型のニーズが高まってきているという。

 そこで同社は、コストを抑える金型技術の開発・提案を進めている。顧客からは「金型製作で浮いたコストを高精細な印刷に利用できる」など好評を得ており、ブース内では留め型の相談や要望にも応えていく。

 「話題性としては、先ごろプリフォーム印刷を用いて表現性豊かなデザインを実現する技術開発に成功した。特許出願中の新技術として紹介していく」(同社)

 さらに、新たな試みとして、リップグロスの開発製品を展示・紹介する。若い女性の間で人気が高まっている「デパコス」ブランドを意識し、高級感のある角ボトルと丸ボトルの2種類を揃えたという。
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